BUREBERRY BU-1854 &プッシュボタン修理
2020.5.22お預かりのBUREBERRY BU-1854 &プッシュボタン修理です。
ガラスの曇が気になりますが洗浄で綺麗になるでしょう。
プッシュボタンが固着して不動です。
ステンレス無垢バンドに両開きバックル。ブレスの一コマ同士までが固着してしなやかさがありません。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。裏蓋もラグ部も汚れがビッシリ。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントですが湿気た痕跡がビッシリ。
作業の前に電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
巻芯にもサビが浮いておりますので、軽く削って洗浄します。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
黒い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。
ブレスを外したいですが錆が酷くて対応不可能。
竜頭パイプも錆びており洗浄しても滑りが悪いかも知れません。
プッシュボタンの根本をみると錆で固着しております。
ストッパーを外してハンマーで叩き出して、やっと抜けました。
ただバネがケース側に残って下ります。摘まんで引いても抜けませんから兎に角は、このまま洗浄します。
こうにまでなれば修理と言うよりは「プッシュボタン交換」しか手段がないレベルですが、交換パーツが入手出来ませんから直すしかありません。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。ケースは綺麗になりましたがブレスのコマ同士の堅さは変わらず。一コマずつ工具2丁で摘まんで、固着を解消していきます。そして再度、洗浄器に入れます。この作業を何度か繰り返してやっと普通のしなやかさが出ました。
綺麗になったものの、プッシュボタンのバネが抜けません。
バネが錆びている訳では無いですが、どうも内部は錆びた粉で詰まっており、強引にでも引き抜くしかありません。
そのまえに、ムーブメントを戻して、プッシュボタンを差し込み機能するかテストしてみますが、やはり詰まっているのか押し込んでもプッシュボタンが効いておりません。
強引に引き抜けばバネが伸びて仕舞いましたが仕方がなく、あとで縮めて再利用です。
プッシュボタンのパイプの中も錆を削り出して、再度ケースとブレスごと洗浄します。
バネは元の形状に近いところまで戻して装着。それでも機能するにバラツキがあり、パイプ無いのプッシュボタンのパッキン。これを全て除去します。硬化してカチカチですから元々機能しておりませんし。
時間合わせ、ゼロ位置合わせを行う事でプッシュボタンの動作確認。電池交換メンテナンス完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。