dunhill ミレニアム・メンズ
2016.5.6お預かりのdunhill ミレニアム・メンズ電池交換メンテナンスです。
止まったまま10年くらいの放置と言う事ですが。
竜頭の動きをチェックして・・・固着してまったく不動。
無理に回すと折れますから、潤滑油を染みこませて一日置きます。
ステンレス無垢バンドにブレスバックル。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
ダンヒルのこのモデルは裏蓋の密閉度が低いのか開けると周囲から汗が染みこんで錆びているパターンが多いです。
この時計もまさにその症状。
開けるのが怖いサビ方ですが。
裏蓋の裏側もチェックして。パッキンが効いていた事がよくわかります。
でもこれだけ錆びては。
このままでは錆びた粉がムーブメント内部に入り込みますから削って洗浄します。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。ムーブメントにまではダメージは及んでおりませんね・・。
電池交換で動くかも。メーカーではこの状態であれば「要・分解修理」となりますから
3万円とかでは済まない状態。
機械留めネジとバネが錆びて一つになって固着しており回しても動かず。
無理に回して折れ込んでは、高く付きますからこれも竜頭同様に
潤滑油を住み込ませてしばらく置きます。
こうなると手間が掛かりますから「サビ取り費用で1.000円はプラスになります。」
その前に動くのか?電池を入れて動作確認ですが動き出しました。
不動の場合は修理センターさん扱いになりますから3万円くらいは掛かるでしょう。
巻芯までが固着していては更に手間が掛かりますが、大丈夫そうですね。
錆びて固着しており潤滑油を染みこませて待ちます。
裏蓋のサビは削り落として洗浄。再度、磨いて洗浄という作業になります。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
巻芯も錆びており洗浄します。
こちら機械留めネジとバネ。潤滑油を染みこませて5時間でやっと回す事が出来ました。
最悪は外したときにネジが折れます。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
竜頭パイプの裏側をチェックしますが凄い状態に。
竜頭の反対側も同じような状態。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたがサビで凸凹になった部分までは修復は不可です。
あまり削り落とすと裏蓋の食い付きが緩くなりますから、
適度に削り落とす為には手間が掛かります。
竜頭パイプの辺りも同じで散らない程度に削ります。
巻芯も洗浄して綺麗になりました。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
機械留めネジと板バネもサビを削り落としてから洗浄します。
サビで折れるか?と心配でしたが無事に洗浄完了。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
サビで凸凹になった箇所には錆びた粉が埋もれておりますが
洗浄でも綺麗にならないと言う事は飛び散りもしないでしょう。
パッキンを裏蓋に戻します。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。
あれだけのサビですから一晩は置いて様子見。問題無く動いており今回は「電池交換&洗浄3.100円コース」+サビ取り1.000円となりました。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。