dunhill Millennium 部品の入替
2018.6.27お預かりのdunhill Millennium 部品の入替&電池交換です。
2本届いたうちの1本。「部品の良いとこ取り」というご依頼ですが本来は即「お断り」対象ですが流れで受けてしまいました。リピータ様なら受ける事もあり得ますが初の方では受ける事は無いご依頼。
つまりは、良いリピータ様になる可能性があるご依頼でも全て断ってるのが現状です。
「竜頭・ケース」の入替という事ですが到着してみると「ガラスの入替」まで。
現物を確認してみまして可能な気がしますので進めていきますが
最低でも5.000円は予算をみていただかないと受けられません。
あとは現物も無く文章でのお問い合わせと、予算3.000円程度では受ける事はありません。
さて作業ですが、まず写真の時計から「竜頭・ケース」を外し洗浄します。
竜頭は問題無いようですから洗浄。
このケースを使いますから洗浄します。
ケース内側にはサビも見られますが、洗浄で綺麗になっても凹凸までは綺麗にならない。
問題はこのブレスが外れるのか?コマの途中で外してあるのが”訳あり”の雰囲気。
洗浄している間に、使用する時計から「竜頭・ケース・ガラス・ブレス」を外します。
ステンレス無垢バンドにブレスバックル。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
作業の前に電池を入れて動作確認。不動の場合はここで返却ですが無事に動きました。
不動の場合は「ムーブメント交換」ですが、こういうご依頼をされる方で費用を掛ける方は殆ど無い。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
太いCリングピンと、Cリング。これも洗浄します。
この状態から「ガラスを外します」。
問題は予備の時計のラグ部。想像通り外れません。
外観は綺麗ですが内部は錆びているのか微動だにしない。
少し動きましたが、ここからが大変で4時間掛かりました。こういう内容を受けるとあり得るので「お断り対象」という事もあります。
ピンは何とか抜けました。
やはりサビが出ておりますね・・・。
それとケース側に残った、Cリングパイプ。これはサビで固着しておりますので
このまま放置になります。
さてブレスが外せましたが潤滑油が付着しており、再度洗浄し直し。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
このサビも削って、また洗浄のし直し。
ガラスを移植して。(と書くとご依頼が来そうですがたまたま入替出来ただけです)
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
パッキンを装着。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
これで「竜頭・ガラス・ケース」の移植は完了。
ブレスも洗浄して綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス&部品の入替完了です。ほぼ一日仕事になりますが、同じ時間があれば、電池交換メンテナンス3つ行う事が出来るのです。
こういうご依頼を受けると、他のご依頼の作業が2日は止まり。
3日は遅れますから「お断り対象」です。性格としてダラダラ長い納期になるご依頼は
受けたく無いのです。
「このページを見ました」と言われても、ご依頼にはお応え出来ませんからご注意ください。
たまたま作業に至って、写真を撮ったので掲載しているだけです。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。