GUCCI 9040M 電池交換メンテナンス

2017.7.21お預かりのGUCCI 9040M 電池交換メンテナンスです。
「カレンダー不具合」と「バックル不具合」の修理のご依頼ですが
予算1万円ではカレンダーを触る事は出来ません。
カレンダー修理は分解の作業になる都合、修理センター送りで
「分解修理・ムーブメント交換」ですから30.000円は予算が必要。

時計が到着ですが5分・10分の辺りが茶色い粉で変色しております。
文字盤までが変色していたら触りようが無く。これだけ粉が散っていては
時計は動いておりますが、竜頭を抜いて刺激を与えることで不動になる可能性は大。

ステンレス無垢バンドに両開きバックル。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

この裏蓋、半分開いておりました浸水が心配。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。ムーブメントにサビは見られません。

竜頭を抜いてみますが、文字盤の錆びた粉はこれが原因。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

針のくすみは触る事が出来ませんが、茶色い錆びた粉は除去することが出来ました。

ケースの内側もチェックして。

竜頭の心棒が通る穴から錆びが侵入し、ケースに広がった様子が分かります。

パッキンを外して裏蓋のサビをチェックします。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

巻芯のサビは削ってから洗浄し、粉が散らない程度にはなりました。
この修復は「竜頭交換」しか手立てがありませんが、部品の入手は不可となります。

メーカーへ送れば交換してくれますが、この状態では「要・分解修理」は必須ですから
最低でも50.000円は必要でしょう。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

パッキンを装着します。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。裏蓋は開いたままでしたが、シッカリ閉める事は可能でした。

「バックル修理」もご依頼ですが。この爪が汚れが詰まった状態が故に食い付かず
留まらなかったと思おります。
洗浄しただけで兎に角、食い付く様にはなり、留まるようになりました。

この爪は写真で言えば「上下に開きます」。

 

この写真で言えば「左右に開く構造です」

爪がこのBOX状の穴の側壁に入って留まる構造ですが。

食い付きが悪い方は、穴はあっても側壁が潰れて無くなっております。

これは修正は不可。今は留まりますがこの状態では触って留まらなくなた時に戻せません。
基本は「バックル交換」しかありませんが、交換にはメーカへ送るしかありません。
バックル交換よりも「ブレス交換」になるでしょうから
これではメーカへ送れば10万円近くは予算を準備しないと受付してもらえないでしょう。

時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。カレンダーは動きませんがそこまで直すよりは現状でそっと使用する方が現実的でしょう。

 

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可