OMEGA Seamaster 溶接修理
2020.7.10お預かりのOMEGA Seamaster 溶接修理です。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。
この部分が金属疲労で縁が切れております。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
裏蓋を開けると電池がムーブメントを覆っています。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメントですが、文字盤に固定してあった目盛リングが外れます。
文字盤に穴が空いていてリング裏側の突起が突き刺さる格好で固定されております。
過去に湿気が入って日光が当たったか?意味不明なシミがあります。
ケースの内側もチェックしますが異常は無く。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。
裏蓋を閉めますが。
目盛リングが浮いており。
少しの衝撃で回転しますから12時位置がずれました。かとっいって固定位置に収まらない。というのも「文字盤穴」と「目盛リングの突起」の位置が合いませんから。経年のうちに文字盤と目盛リングが伸縮している為です。そっと収めたいですがそう言う状態では無いようですから。
少し強引に押し込み装着完了。この作業で3時間を費やしました。
あとはブレスのみ外して外注先に送ります。
2週間ほどで戻って来ました。
見た目では分からないレベルに綺麗に直りました。
裏側から見てもこの通り。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス&溶接修理完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。