Litomo Latino 電池交換メンテナンス裏蓋接着
2020.7.6お預かりのLitomo Latino 電池交換メンテナンス「裏蓋接着」です。
専用化粧箱で到着。
竜頭の動きをチェックして。
遊び革の状態もチェックします。
裏蓋は4本ネジで留まっていて裏蓋記載。ですが右の2本が錆びております。
この状態では時計屋は触ってもくれない。
しかも2本ですから。回して頭が折れたら「時計屋の責任されますから」。そのまま返却するか迷いますが、折角送って頂いて居るし、余程コマっての事だろうと。ただ過去の経験から親切心は大概、仇になり冷酷に送り返すべきだったと後悔する事と多々。先ずはネジ4本に潤滑油を染みこませ、1時間置きます。
最初の一つは問題無く外れたので、次にいくと頭が半分に割れました。錆びたネジはいとも簡単に割れて。
お陰で裏蓋は開きますから、電池交換で動くかチェックは可能。電池を入れて動作しなければ、クロノグラフですし総額は5万円を超えるでしょう。
これがムーブメントで。
油を染みこませていたネジですが頭だけが折れております。
こちら綺麗に抜けた箇所。
こうなると除去するにはドリルで掘るしかない。つまりボーリング。
こちらも同じ。
電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。問題なく動きました。
ガラスの曇が気になりますから洗浄します。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
黒い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
ネジ部分が完全に固着しております。
無理に回したり掘り起こすより裏蓋を接着剤で固定した方が簡単。
ネジの頭が無いですから裏蓋は乗せるだけ。
一箇所はネジで締めて、あとは接着剤(コーキングのような物)。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
ガラスの曇りもスッキリしたところで。
再度、動作確認。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
裏蓋を乗せます。
接着剤と言ってもレジンの様な接着剤で紫外線で固めても若干の弾力が残りますから防水機能には丁度。
裏蓋の裏側とケースとの隙間に塗って固めます。パッと見ただけでは分かりません。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス+裏蓋接着完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。