LONGINES L.950.2
2017.1.5お預かりのLONGINES L.950.2電池交換メンテナンスです。
竜頭の動きをチェックして。少し空回り気味ですが何とか運針は出来ます。
こういう状態がムーブメント取り出しの為に「竜頭抜きで不具合が発生するパターン」。
ステンレス無垢バンドにブレスバックル。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
開け口のキズの格闘具合からは難しいでしょう。
何とか開きました。
パッキンを外して劣化具合をチェックしますが異常は無し。
しかしダイバー並の太さのパッキンが入っているのには驚き。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
ムーブメント取り出しの前に電池格納部をチェクして動作確認。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭パッキンが溶けております。竜頭パッキンは竜頭の中に装着されるタイプですから竜頭交換しない限り防水機能の復帰は無理です。
秒針に曇った形跡がありますから、やはり若干の浸水はあったでしょう。
バネ棒も洗浄します。
ケースの内側もチェックして。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
ブレスも洗浄して綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
竜頭を引いて時間を合わせですが、滑る時間帯があるようです。
一段引きの短針の早送りは遊びが多いですが、何とか運針可能。
基本は分解修理しないといけませんが、分解修理直後でも
電子部品の不具合が起これば分解修理の費用は無駄と化します。
よって「分解修理のお勧めは致しません」。
お預かりから半年が経過した「7月」。バネ棒が外れましたとお連絡で送って頂きました。
2017.7.15到着致しました。一度、外れてから癖になったように外れると。
到着して拝見ですが、このバネ棒は「バックル用」?。
長さは問題無いですが、ラグ部の穴の径よりもバネ棒の径が若干太い。
外れていない方は普通のバネ棒が入っており、こちらは外れないでしょう。
新しいバネ棒を入れてみます。
ところが普通のバネ棒では太すぎて入らない。まさにバックル用の細いバネ棒しか通らない構造です。
そこで細いがバックル用では無い特殊バネ棒。
先ずは片方を差し込んで。3mmほど突き出たバネ棒を押し縮めて装着します。
これで外れる事は無いでしょう。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。