SWISS Military 6-573 クロノグラフ
2016.12.21お預かりのSWISS Military 6-573 クロノグラフ電池交換メンテナンスです。
プッシュボタンが不動とうことでお預かり。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
微調整位置をチェックします。バックルから開きたいですが微調整位置の
バネ棒が錆びて固着し外せません。よって反対側のバネ棒から外します。
こちらのバネ棒は外したら錆びており壊れる事が多い。
またその場合、細くて特殊なバネ棒ですからなるべくなら外いたくない。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。このムーブメントは修理不可ですから分解修理や部分的な部品交換は不可です。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
不動のプッシュボタンを内側から見てみましょう。
錆びて固着しております。このサビ方は「プッシュボタンのパッキンが効いていない」事を示します。動いたとしても防水機能は無いと思い使用するしかありません。
奥まで押し込んでみますが錆た粉がボロボロ落ちます。
プッシュボタンは洗浄して綺麗になりました。
こちも綺麗になりましたがバネが無い?
ケース側に残っておりますがサビで固着して外れないですから触らずそっと洗浄します。
洗浄綺麗になるでしょう。
再起不能な状態ではありません。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
ラグ部はバネ棒が錆びて固着しており外せませんでした。
よって外さないでそのまま洗浄しましたが、洗浄後でも外れません。
プッシュボタンのパイプを内側からチェックして。
表は綺麗になりました。
洗浄したプッシュボタンを差し込んでみますが動きません。
ケースの中に埋もれたプッシュボタンのパッキンがグリス切れですから
グリスアップすれば改善します。
グリス切れで不動になり湿気が溜まって錆が浸食してきた感じです。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
ゼロ位置合わせが必要ですが合わせる事は出来ません。
スタート・リセットは出来るのでプッシュボタンは効いておりますので何か操作方法があるのか?。または浸水で電子部品に不具合をきたしたか。
ムーブメントの修理までは出来ませんが、プッシュボタン修理と電池交換メンテナンス完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。