G-SHOCK DW-8200/1294 電池交換メンテナンス

2018.7.22お預かりのG-SHOCK DW-8200/1294 電池交換メンテナンスです。
プッシュボタンが不動と言うことですが、その前にこの液晶がヤバイ。
おそらく内部は錆びております。

プッシュボタンですが短い方は普通に機能します。

遊び革の状態もチェックします。

ベルトを外さないと裏蓋が開けられない構造ですから外します。

バネ棒はどちらも錆びて固着。外れませんからベゼル・カバーから外して外から突きます。
いえ、恐らくは叩き込まないと外れないでしょう。

ベゼル・カバーを外しますが、この「ベゼル・カバーだけは別物」です。汚れも無く弾力があります。

バネ棒は外から突けるタイプ。

どちらもバネ棒ごと錆びておりますから、水に浸水したまま放置された時計でしょう。

こうなると洗浄するしかありません。

裏蓋はチタンのスクリューバックで裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。裏蓋にさえ錆びた粉が散っておりやはり不動でしょう。

この電池までにサビが浮いていたらどうしようも無い状態ですが。そこは免れました。

ベゼル・カバーネジも洗浄ですが、その前に動くのか?返却になるなら洗浄の手間は無駄になります。

これがムーブメントで。

電池格納部をチェクしますが綺麗な状態。そこで電池を入れて動作確認。

しかし表示しません。一部液晶が濃いくなりましたがリセットしても同じですから内部で(基盤の部分でサビが浮き)ショートしている感じです。

これが取り出した液晶&ムーブメント。

これではもうお手上げです。

これ以上は分解が出来ません。

もう返却するしか無くケースに組み込み作業をしていて「ふと思い出した!」
何年か前に、G-SHOCKのジャンクを集めていた時期があり、ケースやプッシュボタンは
修理に使ったが「ムーブメントのみ残っていたような?」

探すこと1時間、見つけました!これ「5.000円までなら修理」をご選択ですから探したものの。
「不意の修理はしない」をご選択の場合は、ムーブメント取り出しするまでもなく返却していた状態です。

さてムーブメントは見つかって、電池を入れて動作確認も出来たので「プッシュボタン修理」

こちら長い方の2つがサビで固着しております。

裏側から見てもサビが浮いており、ストッパーを外せば折れる可能性があります。

ストッパーを外して。

まさに固着していたようです。

ボタン側もチェックしますが、まずは洗浄です。

もう片方も固着状態。

こちらなどは、プッシュボタンのバネが粉々になっており、後で何か合うバネを探します。

異常がない側は錆びた粉がビッシリ。

こちらは錆びておりません。

ケース側にもサビは無く。

洗浄するためには「ガラスを外す必要があります」。

洗浄の準備完了。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。(ツヤ消しタイプですが)

プッシュボタンのサビで固着していた側ですが、ここまでは綺麗に。

プッシュボタンも洗浄して綺麗になりました。

もう一方ですが、まだサビが残っており手作業で削っていくしかありません。

プッシュボタン側も溶けたバネが粉になって固着しております。

ある程度は手作業で削っていくしか方法はありません。

また若干、曲がっております。これは工具で摘まんで曲げて戻すしかありません。
ただし、折れる可能性は大です。

何とか削って、洗浄して使えそうです。このプッシュボタンの予備は流石にもっていない。

綺麗になったケースに文字盤を装着して。

ガラスを戻します。

プッシュボタンを装着して、ムーブメントも装着。プッシュボタンが効くかチェックします。

外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。

裏蓋も錆びた粉まみれだったので、洗浄して綺麗になりました。

表示確認して。プッシュボタンの確認。

ELライト点灯確認もOK。

ベゼル・カバーを装着。この時に痛んだプッシュボタンは折れやすいので慎重に作業します。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ベゼル・カバーネジやバネ棒も洗浄して綺麗に。しかしバネ棒の1本は伸縮せず交換します。
ただ、このバネ棒は特殊ですから、ガラ箱から探し出す必要があります。

ウレタン・バンドも洗浄して綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス&ムーブメント交換完了です。ここまでやって5.000円は安過ぎますが作業流れですから仕方がないでしょう。

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可