CASIO G-SHOCK MRG-121/1789 ニコイチ
2021.11.11お預かりのCASIO G-SHOCK MRG-121/1789 ニコイチです。ご依頼はニコイチでは無くそれぞれを「電池交換&洗浄3.100円コース」ですが結果的にニコイチに。
下の黒い文字盤の方は「本体のみ」(ブレスなし)で、両方動けばブレスを上から、下へ付け替える。これがご依頼です。ただ上は「スレンレス」したは「チタン」ですからブレスと本体のバランスが変になります。今回の場合は本体がチタンですから問題は無いでしょう。逆で本体がステンレスにチタンのバンドを付けると、本体が重く感じて使いにくいと思います。
さて先ずは黒い方。こちらから電池交換メンテナンスです。裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っています。
更に電池が覆っておりますから取り外しましょう。
更に絶縁フィルムが覆っておりますから取り外し。
電池を入れて動作確認ですが、ELライト点灯確認は出来ますがアナログが不動。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。強制運針器に掛けても動きません。秒針をピンセットで回せば廻りますがアナログに電気信号が来ていない感じです。これは作業中止で返却するしか無いでしょう。
さて次のグレー(ブレス付き)の方にかかります。
竜頭の動きをチェックして・・・・出来ない!。サビで固着しているのか?
ステンレス無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。
微調整位置をチェックします。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。パッキンがよれております。またパッキンの周囲に湿気が溜まって裏蓋側が錆びております。
サビで溝が出来ております。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っています。
更に電池が覆っておりますから取り外しましょう。
更に絶縁フィルムが覆っておりますから取り外し。電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。こちらは問題無く動き、ELライト点灯確認も出来ました。
問題の竜頭固着ですが工具で摘まんで回してもビクともしない。竜頭の溝に工具の爪を掛けても爪が欠けます。仕方がなく潤滑油を染みこませて一日、置くことに。
24時間置いて同じ作業をしてもビクともしません。これも返却か?動作確認が出来ているだけに諦めのも考えます。メールで手荒になっても良いので出来たら、こちらの文字盤&ムーブを黒い文字盤の方に移植がご希望。そこでドライバーを竜頭の溝にあてがいハンマーで叩きます。もちろんキズだらけになりますが、もうそれしか手段が無い。
何とか回す事に成功!
意外ですが錆は少なく。
固着する程の状態ではありませんが不思議な感じです。竜頭を締め過ぎて+固着であったか。
この程度なら固着する程でも無いのですが。
これがムーブメントで。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。これをチタンケースに収めます。
ブレスは使われるので洗浄したいですが、丸ごと洗浄するには目盛リングまで外す必要があります。
チタンケースに入れて外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。
問題無く動きます。竜頭&巻芯はチタンケースのものを使いましたが問題無く合った様です。同じキャリバーですから当然とも言えますが製造年月によって合わない場合もあります。
パッキンは交換しておきましょう。
交換したパッキンがスクリューバックが廻ると同時によれてしまいました。再度新しい物に交換します。今後はケース側にシリコンを塗って滑りを良くしてから。
パッキン交換も無事に終わり再度、動作確認して電池交換メンテナンス完了です。
せめて固着したパッキンくらいは剥がしておきますか。
裏蓋は洗浄して綺麗になりましたが錆で凹んでおり溝が出来ております。これではパッキンを押さえ込む力も浮くでしょうから太いパッキンを入れないといけませんが。不動のムーブメントを装着しますし、パッキンは無しで裏蓋を閉めます。
問題はブレスは付け替える訳ですが片方が外れません。
外れた方は洗浄して綺麗になりましたが。
もう片方が厄介。
ピンが錆びて動かず叩く抜こうとしてもピンの先端が潰れるだけ。これだけは手荒な方法も無く。さてどうするか?
現状ではブレスの付いた方は諦め。グレーの文字盤側は動作しておりますがブレスが無い。オークション等で「チタンブレスが付いたジャンク品」を探すしかありませんが。
そこでお客様、手持ちのパーツを送って頂きました。
先ずはエンドピースをラグ部に取付。これはCリングピンもストッパーも同梱ですから問題無いハズが。ストッパーのサイズが違い、こちらの手持ちで留めます。
次に不動の方のブレスを外します。もちろん片方はエンドピースの手まで割りピンを外します。
サイズもピッタシ!奇麗なコマとキズだらけのコマで目立ちますが仕方が無い。
これで2個イチ完成です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。