OCEANUS OCW500TBJ/3731プッシュボタン修理

2016.6.29お預かりのOCEANUS OCW500TBJ/3731プッシュボタン修理です。
ソーラー電波時計ですから電池交換は不可です。

CASIOに送ったところ「修理終了品につき受付不可」という事ですが当然の事でしょう。
メーカーとしてはプッシュボタンの修理は出来ても「動くようにればOK」
という訳にもいかず。
プッシュボタンの交換が出来ない以上「お断り」となるのは仕方が無いでしょう。

プッシュボタンが1つ効かないという事ですが、もう一つ効いても動かないプッシュボタンが一つ。

チタン無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。

微調整位置をチェックします。

バックルの汚れもチェックします。

裏蓋は4本ネジで留まっていて裏蓋記載。

ガラスが曇った様にも見えますが気のせいか?

ブレスを外したいですが・・・バネ棒では無く。

棒状のピンですが錆びており外さないまま作業する事に。

裏蓋ネジを外しますが、こちらもサビが。

裏蓋の裏側もチェックして。

裏蓋を開けるとスペーサーがムーブメントを覆っております。

ムーブメント拡大。

スペーサーを浮かせるとスペーサーにまでサビが。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。カレンダーの液晶に茶色いサビた粉が。
チリ吹きで吹いてもこびりついて取れません。

ケースの内側もチェックして。

目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。

内側からプッシュボタンをチェックしますが、この状態。
ストッパーが外せるか心配ですが先に洗浄します。

プッシュボタンは洗浄してある程度サビや汚れを落としてからの方がよいでしょう。

裏蓋を閉め洗浄レベルでの水漏れは無いかチェックします。

洗浄だけで水滴が入っており防水機能は期待出来ません。
ゆえにプッシュボタンが錆びたものと。

プッシュボタンを2つ外して見ます。これだけ錆びていては効きません。

プッシュボタンを外した状態で洗浄は出来ませんから手作業でサビ落とし。

プッシュボタンは分解して洗浄します。

プッシュボタンのストッパーですが一つは外した時にサビで状態が悪く割れました。
こちら割れなかった方も交換するしか無いでしょう。

予備で持っているストッパーから合う物を探します。

プッシュボタンはグリスアップして、ストッパーも装着完了。

ムーブメントを戻して、パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。
パッキンも交換したいですが、この「太さ・直径」のものがありません。

裏蓋ネジも洗浄して綺麗に。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

バックルも洗浄して綺麗になったところで。

時間を合わせて・・・・おや?

文字盤上の錆びた粉を除去するのを忘れておりました。
ムーブメント取り出しで一昼夜、置いたので乾燥しているハズ。

チリ吹きで吹いて、取れないものは綿棒で擦ります。
それでも取れないものはそのままにするしか無いでしょう。

目盛リングが外せれば綺麗に出来ますが、それにはガラスを外す必要があります。
このガラスの脱着は割れる危険がありで断念します。

外したパーツを戻していき、パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。

時間を合わせて・・と言わずともずっと動いていたので時間は合っておりました。
もう防水機能は無いという想定で使用しないといけません。
プッシュボタンの修理だけですが、かなりの手間になりました。

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可