TRUSSARDI TS-2510 クロノグラフ
2016.11.4お預かりのTRUSSARDI TS-2510 クロノグラフ電池交換メンテナンスです。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。「1コマ大きく」というご依頼もありますが、これは存在しない部品。
微調整位置をチェックします。ここが奥なら伸ばして調整も可能ですが外ですから”コマ足し”しか大きくする手立てはありません。
バックルの汚れもチェックします。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
ラグ部のバネ棒が曲がっておりますから、後で交換します。
裏蓋の裏側もチェックして・・・。パッキンが・・・。
無い!これでは非防水ウォッチ。これがムーブメントで。
ムーブメント拡大ですがやはり湿気でムーブメントが曇っております。
電池を取り出してみるとサビが。これは液漏れではありません。
単純に浸水です。
これは凄い事に。でもよく見ると電池格納部の表面のみですね・・。
メーカーとかでは、この症状はムーブメント交換でしょう。
電池を入れて見ますがピクピクしており。強制運針器でしばらく回して動き出しました。
竜頭パイプも、チェックします。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して。もう一度、動作確認。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
スクリューバックでパッキンが無しでは意味が無い、新しいパッキンを装着。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
ブレスも洗浄して綺麗になりました。
バックルも。
さてコマはありませんが、作業中に「この様なコマをガラ箱の中で見た記憶が・・・」
切りがないので”探す時間は1時間”と決めて、探します。
ジョイントが噛み合うか合わせてみる為に、コマの割りピンを抜きます。
合う物なら何でも許容という事で探してみます。
無垢バンドのコマでなければ合おりませんし。凸凹形状で無ければ無理です。
これでもサイズ的には行けそうですが1mm、割りピンが通る穴の位置がずれており不可です。
似たようなデザインのコマがありましたが。
幅が違おります。
丁度1時間、そろそろ諦めるか。と片付け始めた時に「おや?このコマは余りにも似ている」
ジャストサイズ!こういう事もあるのですね・・。
ただ割りピンの太さが違おりますから、細い割りピンを探すことに。
やたら時間が掛かりましたが、こうやって装着して見ると分からないレベル。
4コマ出て来たので余りは同梱しておきましょう。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。