JORD 電池交換&針ズレ

2019.1.16お預かりのJORD 電池交換&針ズレ修正です。
購入時からズレておりましたが販売店で対応して貰えなかったという事情があるらしいです。

竜頭の動きをチェックして。

木製バンドに両開きバックル。

針がズレているのが分かります。ただズレているというか、針が緩んで外れている。

裏蓋は4本ネジで留まっていて裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

作業の前に電池格納部をチェックします。電池交換で動き出しましたがピクピクして止まったりします。

強制運針器で回してみるとしばらくは動きますが、直ぐにピクピクしだします。
針のズレを修正の前に動作が安定しなくては、ズレの修正は無駄になります。
ところが電池交換から1時間、ふと時計を見ると時間が合っており。
ならば「針のズレ修正」と思いますが。

ムーブメント取り出しが出来ない構造。裏蓋を開けたムーブメントのスペースよりも、文字盤の方が大きいですから取り出せません。こういう場合は「ガラスとベゼルごと」外しますがベゼルは無く。

つまりは、「文字盤&ムーブを表から収めて、ガラスで蓋をした構造」。ガラスが外せない限り針に触れる事も出来ない。

これは修理不可能ですから諦めて返却するしか無く、電池交換まで行いましたが費用は頂けない。返却の梱包もすませて置いておりましたが。
夕方、思いついた!「あの方法なら、外せるか?」

強力な両面テープを貼って。

工具を針付け引き抜きます。でもガラスですから接着してあれば、この程度の力では外れる訳が無い。それで諦めたのですが「ケースは木製」です。木とガラスをこの程度のコストの時計でキッチリした仕事をしているのも疑わしい。意外に抜けたりして・・・・とという思いつき。

簡単に抜けました。これなら吸盤があれば抜けたのでは?とさえ思える固定力。
これではケースとガラスの間は隙間があり水滴が掛かれば簡単に浸水して、
ガラスが曇るでしょう。それがこういう時計の悲しいところ。

ガラスが沈み込まない様に金色のリングをはめこんであります。針が緩んでいるので押さえ込みます。

一応、ズレは修正しましたがこういう時計は、再発の可能性は大。それが後から「キチッと直せていない」とクレームを言われるのが嫌で時計屋は触るのを拒否します。
さて順調に動いているので翌日、時間が合っていれば発送です。

翌朝、1時間30分の遅れ。これは遅れたのか?針が滑っただけなのか?分かりません。
分解修理まで出来る時計でもなく、注油だけしておきます。

 

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可