CITIZEN 電波Eco-Drive H415 プッシュボタン修理
2021.9.29お預かりのCITIZEN 電波Eco-Drive H415 プッシュボタン修理です。ご依頼は「時間合わせが出来ない」ですが。時間合わせなら夜中に窓辺に置いておけば問題無しなのが「電波時計」(メンテナンス・フリー)です。合わないということは「基準位置のズレ」か「故障」です。
ガラスの欠けが気になりますが防水機能への影響ギリギリです。
ステンレス板巻きバンドに三つ折れプッシュバックル。
コテコテ状態です。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。
パッキンが効いていることが分かります。
錆びてパッキンが裏蓋に固着しております。
これがムーブメントですが奇麗な状態。竜頭下のプッシュボタンが押し込めず「受信確認が出来ません」。そこでプッシュボタンの脱着&洗浄が必要になります。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
プッシュボタンですが、ここまで抜けても外れません。
裏側から見たら錆びた粉でビッシリ。ということはムーブメント側もこなだらけ?
やはり粉だらけ。これは触らずこのままになります。下手に触るとムーブメント内におちてギアに噛めば「要・分解修理」になりますから。
粉だらけなので「丸ごと洗浄」と行きたいですが、目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。このまま洗浄すると「数字が消えます」」から。
プッシュボタンの裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。さて、目盛リングを外したく。そのためには「ガラスの脱着」が必要です。
ガラスは外します、汚れは洗浄で綺麗になるでしょう。
これでインデックス・リングが外れますので「丸洗いが」が可能に。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
内側の錆びた粉も洗浄して綺麗になりました。
プッシュボタンの送済着ですが、裏側のストッパーが崩壊して脱落しており新品に交換しておきました。
綺麗になったケースにムーブメントを戻してプッシュボタンの効きをチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
サビが固着していた部分は凹んだママですが、錆びた粉だけは洗い流しました。
パッキンは交換したいですが、中途半端な太さとサイズで持ち合わせがありませんから再利用します。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
プッシュボタンが効くようになったところで、先ずは基準位置を合わせます。次に手動で時間合わせ。一晩置いてからプッシュボタンを押して「受信確認」をして完了です。たかが”時間合わせ”のご依頼ですが、ガラスの脱着までに至るとは。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手可能、それだけの理由です」
更に普通のOリング形状ですから既製品でも太さ・径が近ければ合わせる事が可能です。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手不可です。
よって殆どの電池交換では元のパッキンを再利用する事になります。
また「竜頭のパッキン」もですが、劣化していたとしても放置となります。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出る場合「ムーブメント交換」対応が可能です。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出た場合「分解修理等、対応不可」です。
(2016年現在)