SEIKO DIVER 6458-6020電池交換メンテナンス
2019.12.14お預かりのSEIKO DIVER 6458-6020電池交換メンテナンスです。「夜光もなんとかならないか?」というお問い合わせですが、こちらで触る事が出来ません。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
微調整位置をチェックします。ここから外そうと思いましたが錆びて固着しており外れません。よってこのままにします。
弓環やラグ部の汚れもチェックします。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っています。
これがムーブメントで、耐磁プレートの一部が錆びておりますね・・・。錆は洗浄で綺麗になるでしょう。
電池格納部をチェクしますが絶縁フィルムに違和感が。
液漏れの痕跡がアリアリと。
マイナス端子も錆があります。導通に影響が出るほどでは無いですが。まずは電池を入れて動作確認。動いたので作業を進めます。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して、絶縁フィルムも綺麗に拭いて戻します。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。
ブレスも洗浄して綺麗になりました。と、ここでメールが来て「海でも使うのでバネ棒を交換してください」という事ですが。海で使って防水機能の保証は出来ませんが、バネ棒くらいは交換可能。
固着していたものを突き叩いて抜きます。
新品のバネ棒に交換しますが、全く同サイズのピンなどは無く。
細すぎて装着して見たら突き抜けます。こうなると「バックル用のバネ棒」のガラ箱から探し出します。
15分で合う物が見つかり「バックルのバネ棒交換も完了」。バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。