Grandquartz 4840-8041 電池交換メンテナンス
2021.12.20お預かりのGrandquartz 4840-8041 電池交換メンテナンスです。
竜頭の動きをチェックして。
裏蓋は無くワンピース構造で電池蓋のみがあります。この年代の物は大概はこの電池蓋が開きません。ぱたパッキンもなく交換は無理です。
バネ棒は洗浄します。
ベゼルとケースの隙間にはサビが浮いております。
こうれは洗浄しないと綺麗になりません。
ベゼルが外れるか心配でしたが何とか外す事が出来ました。
ガラスは乗っているだけですがパッキンに吸着しております。
このパッキンが大概の場合で使い物にならないものですが、この個体は劣化は無く。弾力もあるので使えます。
次にスペーサーリングを外して。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭を外します。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
これがムーブメントで。
ムーブメントにはサビも無く状態が良いです。
電池はSR43SW。この電池はまだ現行で存在します。
ケースの内側もチェックします。サビも無く奇麗な状態。
電池蓋を裏側から押し出します。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
ケース内側のロック機構もチェックします。
文字盤&ムーブを収めて竜頭を装着。
ガラスを乗せてベゼルで押さえ込みます。
電池格納部をチェクします。
電池蓋パッキンですが本来は平パッキンですが、かなり細い丸パッキンで代用されております。
手持ちの既製品で平パッキンがありましたので交換しておきます。本来のモノよりは狭いモノですが仕方がありません。
パッキンにシリコン塗布をして蓋に戻し。
バネ棒も洗浄して綺麗に。
ベゼルとケースの隙間の空け口が見える様になりました。
時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。