SEIKO Chariot シャリオ 7830-8030 電池交換メンテナンス
2017.2.17お預かりのSEIKO Chariot シャリオ 7830-8030電池交換メンテナンスです。
竜頭の動きをチェックして。
遊び革の状態もチェックします。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
ラグ部の汚れもチェックします。
開け口ですが本来の隙間の倍以上に広がっております。こうなると開けずらい作業になります。
裏蓋の裏側もチェックして。
パッキンを外して劣化具合をチェックします。外すと写真の様に縮む、パターンは良く有ります。でもこれは硬化しており交換が必要です。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
黒い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。文字盤がグレーですから私もムーブメントを取り出すまで気がつかなかった。
ガラスが曇っていたのは「ガラス外れの前兆」による影響です。ガラスの縁の硬化した接着剤部分から染みこんでいったパターン。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗にはなりましたがガラスが洗浄器の底に沈んでおりました。
ガラスの接着完了。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
パッキンは交換してシリコン塗布をして裏蓋に戻します。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
ラグ部の汚れも綺麗に。
開け口も綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス&ガラスの接着完了です。
ガラスの曇りから湿気も入っており、動きはしましたがしばらく様子見です。
ただ様子見といって、遅れが出て「要・分解修理」状態になっても
分解修理は受けるかどうか。
当然、ムーブメント交換するにもムーブは存在しません。
よって年代からは電池交換のみで、動いてラッキーです。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。