KING QUARTZ 0853-8005 電池交換メンテナンス

2016.8.24お預かりのKING QUARTZ 0853-8005 電池交換メンテナンスです。

4本届いたうちの1本。

ブレスも同梱で交換をご依頼ですが、専用ブレスなど存在するはずも無く。
新品のデッド品から外したような感じのブレスです。
ただラグ部のブレスト一体風に見せる爪の形状が違う感じがします。
その前に元のブレスを外せるか?それが問題。

竜頭の動きをチェックして。

元のブレスは重厚な無垢バンドが伸びておりますから経年を物語っております。

ブロックのパターンも違おりますから別物とは思おりますが。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で電池蓋が付いた懐かしいタイプ。

電池蓋が外れませんから裏側から押し出すしか方法がありません。

その前に動くのか?というところですがオールド・クォーツは受付不可です。
それを受ける限りは不動でも洗浄だけして費用は掛かかる事になります。

バネ棒が伸縮しませんから外れません。ブレスとケースごと洗浄して伸縮する様になることに期待です。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。文字盤の中央が変色しております。
内部に湿気が溜まったまま、長い期間使用で変色が染みついております。

ケースの内側もチェックして。このサビは落とす必要があるでしょう。

電池蓋は押し出します。

パッキンは硬化しており外そうとすれば固まったゴムを割って除去するしかありません。
もちろん、あとで代用のパッキンを装着する必要がありますが
いくらなんでも不動の状態。このパッキンまで交換して費用を上げることも無いでしょう。

サビを削り落とすだけでもかなりの手間が掛かります。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

金属の重厚なスペーサーも洗浄して綺麗になりました。

裏蓋のパッキンもそのままです。

このブレスですが外すだけでも大変でした。
バネ棒は錆びて固着しており、壊して外しました。
また洗浄しても汚れが凄い。
同梱のブレスに交換する必要がありますが取付可能なのか?

ケースと固定する爪の形状が違おりますから取付は無理でしょう。

取付の幅は同じようですが、この頃のブレスの取付はそんな単純な構造ではなく。
純正品しか合う物が無い。交換用のブレスには「KQ」の文字がありますが別物です。

今回は残念ながら不動ですから手間は掛けられず。バネ棒装着も省略します。
不動と分かった時から触らずに返却するか悩みましたが。
ブレスの交換も試みる必要があり洗浄コースにするしかありません。
今回、4本のお預かりで1本「3.100円」のご予算と言う事で出来るのはこの程度しか出来ませんでした。

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可