SEIKO 電波時計 5B21-0AB0 電池交換メンテナンス
2016.8.18お預かりのSEIKO 電波時計 5B21-0AB0 電池交換メンテナンスです。
2010年と、2013年にもお預かりの腕時計。
竜頭の動きをチェックして。
ブレスのコマの割りピン入れもご依頼です。
こなると言う事は何カ所か交換しないといけないでしょう。
チタン無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。
弓環も外してブレスごと洗浄します。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
電池交換後の操作方法が記載されております。「裏蓋は洗浄しないこと」です。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。内部が湿気た痕跡があります。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。湿気やサビの痕跡はありませんね・・。
細部の汚れも洗浄して綺麗になりました。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
時間合わせと思えば、このプッシュボタンが固着して微動だにしません。
汚れが詰まったというレベルでは無く「サビで固着状態」です。
それにしては綺麗な外観。潤滑剤を染みこませて一晩置きます。
裏側からも染みこませておきます。裏側からみてもサビの痕跡は見られず、ひょっとして接着剤で固めてある?
一晩置いても全く微動だにせず。仕方がなく先端が鋭利で摘まむ構造の工具で摘まんで。
引くだけでは動きません。ここまで抜けましたがここからが動かない。
やはりサビで固着状態でした。
普通はこうなればプッシュボタンは交換となります。
ケース側もチェックして。
もう一度、洗浄し直しですね。
その間に割りピン入れ。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗に。
外れたコマの横を突いて見ると簡単に抜けます。
その横も。
その横も。
反対側も全体的に緩みきっておりますから、如何に使い方がハードであったかが分かります。
ケースの洗浄し直しは終わってツヤが出ましたね。
プッシュボタンも洗浄して綺麗になりました。
もうパッキンもボロボロ、プッシュ部分も凸凹。
装着しますがプッシュボタンを強い力で摘まんで引いたので、楕円になっており。
ケースに収まりません。楕円を修正して収まるようにします。
やはり交換した方がよいですが「追加2.000円まで」のご指定ですから
これ以上の手間は掛けられない。
プッシュボタンのバネも洗浄して綺麗になりました。
押し込んでもバネの力で出て来ますから動きはスムーズ。あとは裏側からストッパーで留めます。
裏蓋を閉めるとパッキンがはみ出てくるな?と思えば、閉める摩擦で千切れております。これは代用品ですが交換しておきます。
割りピン7本の交換となりました。
問題は長短針が20分くらいズレております。針の緩み?と。触ってみますがしっかり付いており。電波を受信すれば正確に動作するのか?しばらく様子見ですね。
この針の修正もとなると私の手では無理ですから修理センターさんか
メーカーへとなり費用も大事になります。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。