TAG HEUER S99.015電池交換メンテナンス
2016.6.6お預かりのTAG HEUER S99.015電池交換メンテナンスです。
2本届いたうちの1本。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。
微調整位置をチェックします。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
ラグ部の汚れや裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
バネ棒も洗浄して綺麗に。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
全体的にツヤが出て綺麗に。
ブレスも洗浄して綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
そしてその後1ヶ月。7月に再度お問い合わせがあり。
「どちらも遅れておりますが故障でしょうか」
という事で、再度送って頂きました。一ヶ月前に洗浄したところですから汚れもありません。
電波時計と比べると5分くらい遅れております。
レディースも3分は遅れており、クォーツの精度は言えません。
それにしても同時にお預かりの時計で「同時に遅れる」というのも不思議です。
ブレスを外して。
内部を見てみますが浸水とかの異常は無し。
磁石に近づけてみると強烈な磁気反応。時計に例えれば5分くらいの幅で振れます。
明からかに「帯磁状態」
レディースも同じく内部に異常は無く、帯磁状態ですからどちらも「磁気抜き」で
二日間、様子見ですが1秒も誤差は無く、普通のクォーツの精度。
保管されている場所か、使用環境の何処かで磁気を受ける状態にあると思われます。
何の磁気が影響しているのか?というご質問ですが分かりません。
「時計 帯磁」などでぐぐって頂くしかありません。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手可能、それだけの理由です」
更に普通のOリング形状ですから既製品でも太さ・径が近ければ合わせる事が可能です。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手不可です。
よって殆どの電池交換では元のパッキンを再利用する事になります。
また「竜頭のパッキン」もですが、劣化していたとしても放置となります。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出る場合「ムーブメント交換」対応が可能です。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出た場合「分解修理等、対応不可」です。
「パッキン交換」(2016年現在)