意思の疎通

メールでの「意思の疎通」これくらい難しいものはありません。
普通は常識でやり取りされて、互いが判断して思い込み通じるのですが。
慣れ親しんだ者同士なら「あうん」っていう案配も影響してロスが少ない。

ところが初対面同士では中々、そうも行かないのが現実。
それぞれの価値観・環境において独自の常識や当たり前が働くからでしょう。
昨日の更新「SECTOR」ですが、ここでも危うく疎通が出来ず断るところでした。

お客様「針が10時の所でとまってしまう(予算5.000円まで)」
そう言われるとこちらは「その症状は分解修理するしかなく、5.000円では無理」
つまりは「送って頂いても返送、送料だけ振り込んで頂くことになります」と
お断りしました。

ところが電話があって、どおうも「ゼロ位置が10時の所で止まると」。
それならゼロ位置合わせをすれば良いことで、電池交換さえ不要かもしれません。

これは互いの「症状に対する表現の違い」ですか、専門用語の知識と理解かも知れません。
私らでもお医者さんと話していると良く、訂正されますが。
あれと同じでしょう。

おそらく過去にも問い合わせ頂いて対応可能であるご依頼をお断りしたしてしまった。
そういう事実は多々あると思おります。
逆もあって「どう読んでも簡単なご依頼」と疑う余地も無く送って頂いて開けてみたら。
「この症状だったら最初からお断りしたのに」(結果的に返送送料のみ振り込んで頂く)
そういう事も多々あります。

そのためにもCooの腕時計でも基礎知識で解説し、サイト内でもなるべく多く解説するように心がけてはおりますが、逆に情報量が多過ぎて読めないという弊害もあるでしょう。
それとスマホやタブレットの普及でじっくり読めない環境で
「あの店良かったよ」という噂が広まる弊害もあります。

良くあるのは「電池が止まった」「針が行かない」程度は問題ありませんが。

「分解宜しく」「バックルのピンの修正」「取付部分の棒」「止まっている」「ネジが取れた」「かしめ修理」「数字表示の不具合」等々、届いてみてビックリや
後からだから頼んでおいたのに、という事は良くあります。

また「この程度のサービスは普通だろう」とか「専門だから、この程度は知ってるだろ」
という思い込みもあるみたいです。

それは私が客として買い物や、問いあわせをする時も同じですが。
「お客様からこう言われたら、時計屋はこう理解する」という
一覧みたいなものが必要であるとさえ感じるこの頃ですか。

でもメールがゆえに写真を添付したり、URLを記載したりで
言葉で話すより理解が進みスムーズになる便利な所も多いのです。
私の経験からはネットのやり取りでは意外に電話の方がトラブル率が高いのです。
よってサイトに表示している携帯は携帯していないくらいですか。



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