TAG HEUERフェイク

先日、お預かりのTAG HEUERフェイク。常連さまは受付の可能性が高くなりますが。
初めて方はお断りすることがほとんど。
それは「弁償を求めて来ない保証は何処にも無い」からです。

常連さまは、そこをご理解頂いているので安心ですが。それでもこれは焦りました。
ご理解があるだけになるべくご期待には添いたく、でも修復不可能な壊れ方。
やはりフェイク物のムーブメント取り出しはリスクが大きいです。

あとはフェイクに限らず雑貨ウォッチの類いですが、
電池交換メンテナンスなら問題無い物も多いですが。
「インデックス付け」「誤差の修理」「ブレス・バックルの修理」等は
お断りする事になります。
ただ、その理由を説明しても理解頂けない方が多く
無碍に断られたと取られても仕方が無い訳ですが。
”嫌われてなんぼ!”くらいに思っております。でないと
後から「残念です・ショックです。」って単語を目にすることになりますから。

雑貨ウォッチに限りませんが例えば、本日のアップのLUMINOX。
これはお客様(正確にはオークション調達品なので前オーナー)が
無理な操作をしており壊れております。
それを申込時に「ムーブメント交換しないと使えない」と
お知らせしているのに”針付け”のご依頼。

「こちらが断るには理由があります」。聞き入れて頂けないとなると
無責任な修理をすることになります。
TAG HEUERは費用を頂かなかった(頂けない)ですが、
LUMINOXは頂くしか無く、直ぐに止まるであろう預かりは
お金を頂いても罪悪感が残ります。

でも「罪悪感どころか喜んで頂けた」と思っても相手はどう感じるか分からないのが世の中。罪悪感も奉仕の精神も”空”なのかも知れませんね。