時計修理(2015.2.13)

時計修理といっても一昔前とは様変わりで。
私が行っている作業(サイトで紹介)のレベルは10年前なら
時計修理とは言わないでしょう。
修理センターさんが行う作業は時計修理と呼べる範囲。

それが最近では私レベルでも時計修理と言われます。
色んな分野で「伝統技能・技巧」といったものが伝承されなくなっており。
時計も本来の時計修理。「ゼンマイ時計の分解修理」などは
今や伝統技巧であると思おります。(私は習得しなかったですが)
伝統の技能といっても需要があってこそ。
食べていけなくなれば誰しも離れていきます。

”自然淘汰”という言葉があるくらいですから。

今の時代スマホの修理を覚える方が食べていけると思おります。
時計という世界にしがみついている自分が情けなくも感じますが。
歳を取ると新たな事を覚えるということに踏み切れない。

最近、ウォーキングの距離が伸びると色んな職業の現場を見ます。
自動車の板金屋さんも何軒かありますが事故等で「凹んだ部品」
ボンネット・ドア・ハッチバック等。
凹んで外され交換されたパーツがまとめてありますが
日ごとに増えてあっと言う間に満杯になっていきます。

当然、私の様に独りでお仕事されている所は無く。
「雇用が存在出来るんだ・・・」と思いながら眺めております。

近頃の時計屋では雇用どころか、と痛感した次第。