受付不可のご依頼(2015.2.27)

この一週間「受付不可項目のご依頼」が多いです。
来るご依頼を方端から断っている錯覚に陥りますが。

「防水テストの要望」「ブランド・ウォッチのブレスやベゼルの交換」
「竜頭パッキンの交換」「ベルト調整のみ」「バネ棒1本の販売」

どれもトップページに書いてある項目ですが、読んでいないということ。
つまりは「トップページから見てない」ということで。
検索で何かの電池交換メンテナンスページを見てのご依頼でしょう。

そのあたりは仕方が無いとして。

「電池交換で動くか、どうかチェックのみ」(交換は不要)というご依頼。
「自分で用意したムーブメントに入れ替え希望」とか。
「オールド・クォーツの部品取り用をオークションから調達して欲しい」

等々。常識で考えられない、ご依頼までが増えております。

ネットでは色んなジャンルで「トンチンカンな質問」が飛び交おりますが。
時計も同じで、今まで興味が無かった人がネットで情報が入るために。
「そんな事、出来るんだ?」という感覚で、ご依頼されるのでしょう。

例えば「ムーブメント交換」を見ると、もしかして家電・車両等、他の分野でも
動く構造のモノは、すべて同じ様に発想されるのかも知れません。

そういう誤った感覚ですが、ネットが無ければその発想すら浮かばない訳で。
そういう情報が精査されて、色んな分野で知識のレベルアップが進み。
モラル・ハザードが上がっていくのだと思おります。

話は変わりますが最近、何処へ食事に行っても「静かです」。
ネットで情報が拡散するせいか「大声で喋ったり」
「傍若無人な振る舞い」「店員へのクレーム」など
非常識なものを見る機会が減りました。

歳をとると段々、頑固になり情報弱者に拍車が掛かるのかも知れません。
世間の雰囲気が分からず「昔はそうだった」という価値観。
パソコンを触るか?スマホを持っているか?で環境は変わるでしょう。

自身もその高齢者に近づいている事を実感する歳で、まして
家族を持たない身です。まして組織にも属さず井の中の蛙状態です。
その環境は行儀が良いだけでは生きて行けない側面もありますが。
ネットに接していなければ、孤立していったかも知れない。
そう感じるくらいです。

いくらスマホを持っても、そういう事に興味を持て無ければ同じですが。