針のズレ

電池交換メンテナンスのご依頼と一緒に「針の曲がり・針のズレ修正」という
内容があり、お断りするしかありません、。その判断基準ですが。

1.初めての方でキズに対する許容範囲が分からない。
2.針を触るには繊細さが求められ、私の技術力では綺麗に脱着できない。
(時計の種類によっては触ることが可能な物もある)
3. にも関わらず写真も無く、判断が出来ない。
(新品に近い状態なのか、文字盤の塗装が浮いているのか、カレンダー付きか、クロノか)

4.カレンダー付きの場合は、切り替わりのタイミング合わせも必要で。
 その調整に、物によっては何度も付け直しするのでキズが付く。
 お客様からみたら、ムーブメントの取り出しまでするなら”ついでの作業”。
 そう思われるのも理解は出来ます。しかし手間が掛かってリスクがある割に
 ”費用は支払います”と言われても、受け取りにくい作業です。

5.針のズレとか曲がりは普通に使っていて起こらない症状です。
 それが起こっているのは時計の状態も良く有りません。
 よって触るのは手間も掛かります。そして触る事によって
更に悪化させるリスクも高い時計であるという判断はお客様には分からないでしょう。

6.いずれにしろお客様が後悔しない為には、嫌われておくのが手っ取り早い。
 売上・利益が先の組織で運営のサイトでは、こうは行かないでしょう。
 個人営業としては売上より安全優先であります。