Chopard K18 の文字盤

電池交換でのご依頼で文字盤は18Kではありませんが。
持ち込まれた時は、裏蓋も外れ文字盤&ムーブも飛び出しておりました。

金無垢時計の刻印。

メンズウォッチですが奥さんが持ち込まれて「文字盤を綺麗に出来ないか?」
というご相談もありましたが。
おそらくこれは綺麗にした後でしょう。

これがムーブメントですが電池が湿気て乾いた痕跡があります。
ピンセットで摘まんで隠れた所に竜頭パッキンがありますが
もう伸びきって防水機能は果たしていない。

さてこの文字盤ですが「なんでこの様な状態になってしまったのか?」と。
それは私にも分かりませんが、想像だけで言うとするならば。

非防水の時計ですから文字盤が浸水でシミが目立ち。
更に塗装が剥がれて針に干渉し止まるという現象が出たか?
そこで剥がれ掛けた塗膜片を除去するが綺麗に除去は難しく。

かといって文字盤交換では50.000円は掛かるでしょうし、部品が入手出来ない。
かといって金無垢時計ですから放置するには勿体ない。
そこで「兎に角、動かないと時計として使えない」と言う事で
動かすために文字盤の塗装を削ったかと。

奥さんがご主人から預かって、事情が分かりませんから
文字盤を綺麗にというお気持ちは分かります。
でもこれは「綺麗にしようと頑張った跡」では無いかと。

「文字盤リダン」という方法もありますが50.000円は掛かります。
そのあとに時計に不具合が出れば修理するしかなくなり。
また10万円ほどは掛かるでしょう。
そしてバックルの不具合などもあり、最悪はブレスが小さくて入らない。
先の事を考えれば「このまま電池交換のみで使う事をお勧めします」となりました。