腕時計ベルト交換実践例/DEUAアルバ2

DEUAアルバ2続き

これが元から付いていたベルトです。これを横から見るとこの様な形状になっております。私も初めて見ました。

中にはこの様なプラスチックのパイプが通っております。ベルトのピンが直ぐに抜けて腕時計を良く落とされたそうです。このプラスチックの部品では固定するのには強度不足か?

普通に道を歩いているときに、このピンが抜け落ちれば探すことは難しいでしょう。
頻繁に外れたらこのベルトが嫌になるのも納得が出来ます。

元のピンを紛失されておりますので、どの様に止まっていたのかは分からないのですが、
おそらくはこのパイプが「Cリングタイプ」の”Cリング”の役目を
果たしていたと思われます。

元のピンが有って、このパイプが差し込めれば既製品であっても何でも交換出来る訳ですが。

右が本来のベルトで、左が今回取り付けるSバンド。
この大きさの違いから上の写真のプラスチックのパイプは使用できません。

つまり元のピンが有っても、既製品に交換する場合は有っても使い物にならない訳です。
紛失した専用のピン値段を問い合わせたところ¥1000だったそうです。
さて、元のピンも使えない訳で、バネ棒が入る穴が大きい訳です。
ではどうやってベルトをつけるか?

写真は普通のバネ棒です。前のページで紹介の様にバネ棒がケースから突き出ます。
そこで、このバネ棒を使おります。
これは”腕時計のバネ棒とは”。でも解説した”ダイバーウォッチ用のバネ棒”です。

バネ棒の本体部分(写真で計測している部分)はノギスの目盛りから10.3mmあります。
ラグ幅が11mmですからジャストサイズ。
片方を差し込んでから、片方をラグ部足の上に乗せてドライバーで滑り込ませます。

入りはしましたが、バネ棒本体幅が”10mm”でしたから。
当然、バネ棒は左右に動きます。しかしこれでもベルトが外れる事はありません。

 

では、写真の様なバネ棒の本体幅が”11mm”の物を使用すれば左右に動かないのでは?
と思っても当然です。
しかし写真でも分かる様に、このバネ棒本体は11mmですが「ジャスト」ではなく
11.3mmあります。その0.3mmの為にこのバネ棒がラグ部に収まりません。

ラグ部が11.3mmなら収まるのですが、11.00mmですから”0.3mm”の為に入らない。
有る意味さすがセイコーさんの商品。
こういった所はキッチリ”11.00mm”で作られている訳ですから正確。

キッチリ11.00mmってそれは当たり前の様ですが、これ雑貨ウォッチならラグ幅が”11mm”と言っても、実寸は「10.8mm〜11.2mm」くらいでバラバラです。

ハイ、取り付け完了です。第一希望の”Sバンド”で取り付け出来ました。
では次に「センターラグ・タイプの金具で留めた場合」と。
第二希望の”ワニ革ベルト”を取り付けた場合も紹介です。DEUAアルバ3

2017.6.22修正