文字盤の汚れは拭き取り可能ですが?
拭き取りは不可で、基本「文字盤交換」です 2004年7月(記述)
修理のご依頼で「文字盤の汚れは拭き取り可能ですか?」という
お問い合わせがあります。
「文字盤の汚れは拭き取り不可です」。よって対応としては「文字盤交換」しか
対策がありません。しかし部品としての入手が出来ない場合が殆どです。
文字盤というのは「金属の板に塗装」が施されております。
その”汚れ”というのは大概の場合は湿気の影響で塗料が浮き上がり。
そこに湿気が入ってサビ・カビが浮き上がってくる事が原因です。
よって綿棒等で拭き取ろうとすると、塗装が剥がれます。
「こうなると最悪」 「サビが浮いた状態」
2014年末にお預かりのLUMINOXですが。竜頭が抜けるという事でお預かり。
これは”抜ける”では無く。錆びて千切れている訳ですから内部は水浸し状態。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。表は綺麗ですが
裏側から見ると”水に浸かっていた事が”良く分かります。
ケースの内側をみれば水滴がリング状になって溜まっていた事が想像出来ます。
ムーブメントとケースの隙間を埋めるスペーサーですが。裏側には錆びが付着して茶色く変色しております。
一晩、乾燥させて朝になって、見て驚きました。
見事ですね・・・。文字盤の塗装がこうも剥がれるとは。
このままで針が剥がれ掛けた塗料に干渉します。
そして剥がれ落ちたものが針に挟まり不動となるでしょう。
腕時計修理の質問集トップに戻る 2017.7.5修正