よくある質問/タグホイヤー/ベルトの緩み

タグホイヤーのベルトの緩み修正です。
「ベルト調整/その他のタイプ/ホイヤー」のところで紹介しましたが、
このタイプのベルトを長く使うとどうしても緩んできます。
修理するには、叩いて”かしめる”しか方法が無い訳です。
このサイトを読んで頂いた方から”修理には傷が付きます”と書いてありますが
”いったいどの程度の傷が付くのか写真はありますか。”
といった問い合わせがありました。

そこで「この機会に修理前後の写真を撮って情報提供してください”
と有り難いお言葉を頂き今回の掲載となりましたm(..)m

ホイヤーのベルトは無垢バックルですから、この板バネ部分が壊れる事は少ない。
ですが、バックルとベルトを繋ぐ”バネ棒”は特殊で細いです。
その様子はこちら「ホイヤーのバックル」でご覧ください。

これがそのベルトですが、見た目は問題なく見えます。
裏側から見ればベルトの端に凹みがあります。ここを叩いて”かしめて”留めてあります。

これが緩むと、この様にベルトが広がってきますが、そういう構造のベルトなのです。
上でも紹介しましたが「ベルト調整/その他のタイプ/ホイヤー」こちらで、
その構造が分かるかと思います。
緩んでいる場合でバックルのバネ棒が外れたら、
ベルトのパーツが見事に分解して散乱する構造でもあります。
右は12時側のベルトですが、どちらも構造は同じです。

もちろん裏側の構造も。

これが修理前の”かしめてある箇所”です。
この大きく凹んだ方がピンが抜ける側です。これを修理しますと。

こうなります。これが6時側、右が12時側です。
この写真では分かりにくいですから拡大しますと。

この様に”かしめた後”が、もう一箇所増えました。
元々かしめてある箇所は叩いても、あまり頑丈には留まりません。
緩み方が浅い場合は元の箇所を締めて留まる場合も多いです。

よって横を叩いて元の部分を横から押す形で留めます。
裏側ですから目立たないと言えばそれまでですが。
あまり格好の良いモノでは無いかもしれません。
(ただ、この写真の様に元の位置とは別の位置で叩いて締める状況は
経験からそう多くは無いです。普通は元のくぼみを叩いて締めます。)

修理をしないとなれば”専用ベルトへの交換”しかありません。
そうなればベルトの値段が”メタルで3.5万円くらい。
革ベルトで2.5万円くらいになると思います。

宮崎の”N様”。撮影機会のご提供有り難うございました。m(..)m


余談ですが私の経験からは、このホイヤーのベルトが緩んだと持ち込まれる腕時計は、かなり使い方がハードで、この写真の時計よりもかなり痛みが激しいものばかりだったのです。よって私の経験からは”荒い使い方をすれば緩むもの”と思ってました。しかし、送られてきたこの腕時計を見て驚き。12年の使用とはゆえ目立つ傷もなく。この程度の使い方でも結局は、こうなるものなのかと驚きました。

しかし、この腕時計は。
>>実は一度川をイカダくだりしていたときに
> >転覆し、ロープが腕に巻きつきほどかないと
> >いまごろ・・・という時にこの時計を思い
> >>切って外し、難を逃れたことがあります。
>>翌日、イカダや機材の回収時に川底に
> >光るものを見つけた友人が潜って取ってくれた
>>と言うようなこともありました。

というメールを見まして、ホイヤーの防水性を物語るお話と掲載してみました。

このベルト修理は腕時計電池交換・修理の受付でお預かり出来ます。
料金は3.000円ですが保証は出来ない修理になります。
衝撃が加わりますからブレスは外して作業します。
ところが「バネ棒が錆びて外せない」などの場合はムーブメントを取り出して
ケースごと洗浄する場合も多々あります。
またバネ棒は細くて特殊ですが外れない場合は壊して外します。
その場合は別途費用が掛かります。

どうしても「締まり切らない場合」はコマの交換(中古品ですが)
「1コマ2.000円」となります。

この修理についてですが「修理」って言葉がいけませんが
”応急処置”と考えて頂いた方が良いかも知れません。
というのもベルトがこうなると言う事は使い方がハードであるのも理由です。
(全ての方が必ずこうなる訳ではありませんから)

以前と同じ使い方をすれば、また緩みますから修理後はそっと使ってください。
経験から二度目となると締まらりきらない場合が多いです。

 

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