一旦は断った受付をお預かりするパターン

お断りしたご依頼は、お客様からすれば意味不明で、
サービス業らしからぬ対応に、ご不満であろうと思おります。
そういう中でも、ご理解頂き結果的に受付したご依頼もあります。

先ず「お断りする受付」ですが
※1. 受付ようがない対応不可のご依頼内容。
   (ガラス・竜頭・専用ベルトの取り寄せが必須のご依頼)等。
※2. 状況によっては受付可能だが状況と人によるご依頼。

「※2.のお断りするパターンは状況次第で、お断りしても受付る事はあります」

この2つがあります。
※1.のパターン例(お手上げのご依頼)は
A.  動かす為に必須の部品が入手出来ないご依頼。
B. お客様が想像されている数倍の金額が掛かるご依頼。
C.  私の作業では無理で、修理センターへ扱いになるもの。
   (ご予算の記載があり、範囲内で対応可能であれば普通に受付しております)
D. 細かい作業の指示が何項目も記載されたご依頼。
E. ご依頼コースの金額より以上の手間が掛かり予算が無いご依頼。
  (こちらが”要・分解修理”と考える症状であるが、予算は3.100円の範囲内で)

F. これはお客様からは、分かる事ではありませんが(分かる人も居ます)。
  「一か八かの行為を頼んでいる事を理解されているのか?」

G. 電話でのやり取りを希望される方。(電話は緊急用で、メールのみとなります)

H. ご依頼の内容に対する返答・その後のやり取りなど。
  説明しても誤解を招きそうな状態・また進めていくと話しが食い違っていく。
  そう感じたものは、お断りになります。
  (このパターンやり取りが増えると余計にこじれて行きます。
   よって無理にでも中止して終えることは良く有ります。

以上の様なご依頼は即「ご依頼内容は受付不可です」と返信致します。
(どうすれば受付可能かの説明までは致しません)

※2.のお断りするパターン例(状況次第)
簡単に言えば「私の気が進まないご依頼です」。

仮に実店舗なら待たれている間に作業しながら「××の危険性がありますが良いですか」。
などと会話して了解を確認しながら進められる作業内容です。
店なら2・3分お待ち頂き即、完了する修理などですが、これがネット。
(メールでのやり取り)では手間も掛かります。また返事が来るまで
分解した状態で机の上に保管する時計が増えるという理由です。

店では普通に可能な作業が、ネットでは「お断り対象」になるものが多いです。
A. 過去の経験から、受ても手間賃が出ない時計。
  また、洗浄無しなら可能だが、洗浄コースとなると難しい時計。
  逆に、洗浄コースなら可能で、洗浄無しでは不都合がある状態。

B. どう考えても1.000円以内の費用にしかならない少額修理。
  (微調整位置の移動・バネ棒のみ交換など、洗浄コースとセットなら無料)

C. 上記、B.で手間が掛かるご依頼。
  (インデックスの取付・ブレスのみの入替・など、これも洗浄コースなら無料)

D. 余りにも当店の預かり態勢に関して無知なご依頼。
  「時計専門店=完璧な修理」を期待されている。(防水保証は?・純正電池か?など。)

E. ご依頼文に「他店との値段比較を出し値引き交渉」等のご依頼。

F. 時間動作以外のご依頼。
   「気圧計・タイドグラフ・海外時間・ 動いているがストップウォッチが不具合」
   あとは針の動きが鈍い、たまに止まるなどは”要・分解修理”の状態で
    数万円の予算はご用意頂かないと。可能な作業は電池の置き換えのみです。

G. 兎に角、経験から”胸騒ぎがするご依頼”。
  ”人による” という意味もありますが。神経質なご要望と感じた場合など。
  「動いてますが、2秒の遅れが出ます。」等々、手の内は明かせませんが。
   経験から私が警戒モードを感じるご依頼は、お断りして受ける事はありません。
  (意外に、受けてみたら普通のご依頼かも?と思えてもです)

理由は他にもあり複合ですが私は「ご依頼フォーム全体からの情報で推測します」
時計・依頼の作業内容・人。これが見慣れると分かって来るモノで。

そういう内容から、仮にトラブルになった時です。
「書いていたハズだ」(指示していた)という事になります。よって
難しい作業の指定を記載されたものは安全対策として、断り対象としております。

「※2.のパターン(状況次第)を受付可能にする記載」

※ 「必要事項のみ記入」
※ 「時計への思い入れなどは書かない方が無難です」
※ 「不意の修理の予算、2.000円」は選択。
※ 「修理センター預かりになった場合の予算22.000円まで」

 以下は申込フォームの”他の希望”欄で。
※ 「希望は記載したが、作業はお任せします」
※ 「希望は記載したが、出来る範囲の事項のみで構わない”」
※ 「壊れたら諦めます」

お断りする依頼の中で、時計の種類や症状・ご希望の作業にもよりますが
上記の記載があれば、受付可能になるものは多いです。
売上優先で、全てのご依頼内容を善意に解釈して受けていた頃もありましたが
クレームも多かった故の対応です。
ネット受付では「売上より安全がモットー」ですが
ここまで記述すれば、売上を求める方があつかましいですね。

以上の理由でお断りさせて頂きました。
数ある時計屋から当店を、お選び頂きましたが
今回は、ご期待に添えなくて申し訳ござおりません。
このページ「了解致しました」とURLを貼り付けて頂ければ
ご確認頂いたと、受付可能になる事は多いでしょう。

この記事を書いていた時に、お断りしたご依頼が2件。
※ SEIKOの修理不可となるムーブの腕時計2本。1本はプッシュボタンも。
※ 古いG-SHOCKのガラスの曇り取り。