トリチュウムのカバーガラス

先日、お預かりのLUMINOXですが到着後。
「トリチュウムのカバーガラスがありません」と。

電池交換メンテナンスのアップを見れば確かに、
元は有ったものが洗浄後に無くなっております。
となると、あるのは私の店の何処かですが、こういう時に探すのは
「洗浄器の底・洗浄槽と洗浄器の水を溜めた部分・排水を流す洗面台のパイプ・そして床」となります。床にも無いと言うことは掃除機で吸い取った?と。
掃除機の紙パックを裂いて探した事もあります。

さて私は、そのガラスなるものを見た事が無く。
正確には「部品だけの状態で見た事が無い」。それは外せない部品だからです。
そう言えば5年くらい前にも同じような事がありました。その時は
「洗浄で外して、洗浄後に取付をお忘れでしょうか?」という様な内容でしたが。
意思を持って外した事がないですから、何のことか意味が分からず。

今回は洗浄槽と洗浄器の間で見つかりまして。

黒く写っておりますがガラスで周辺の枠は「ミラー状」になっております。

結構分厚い物ですが、外れた状態を見るのは初めてです。
よって取り付けるのも初めて。

さて時計は戻って来ましたが見てみます。

なるほど・・・接着剤かテープの様なもので固定してあった様です。

これは乗せてみた図ですが、シックリ嵌まる物ではありません。
見よう見まねで接着しておくしかありません。
こういうパーツはメーカでも「交換パーツ」として在庫している物なのか?
この部分の「ガラス交換」なども対応するのだろうか?

今回は見つかりましたが、見つからない場合もあります。
洗浄槽の水を替えるときや洗剤を洗い流すときはネットで超して
水を流しますから大概は見つかるのですが、見つからない時もあります。

そこが受付時の同意のところで「状態を変える行為です」と記載する所以です。
原状復帰を求められても部品が見つからない場合は、手立てがありません。
よって「状態を変える行為」と書かざるを得ません。
先日にお預かりの、こちらのカルチェも見つからなかった例です。

私が思う普通の時計なら、洗浄程度で外れる部品はありません。
もっとも経年劣化の状態は別ですが。
雑貨ウォッチが怖いのは、何が外れるか分からない。
ベゼルに装飾の石、文字盤に装飾の石・飾り。
塗装やメッキが剥がれる事さえ多々あります。(外れない例も多いですが)

TAG HEUER等、高額なブランドウォッチでは、こいう様な事は起こりまん。

LUMINOXでは洗浄で状態が変わる例として、回転ベゼルの黒い数字や棒字が
洗浄によって部分的に消えたりします。
でも、トリチュウムのガラスカバーは「良く外れる」という部分でも無く。
今回の症例で「LUMINOXは受付不可」とすると困る人が多いのも事実です。