セール中の老眼4
「2006年5月25日」
もう店じまいセールも終わって引っ越しまして以前の店の話になりますが。特に人気があったのが「老眼鏡980円」コーナー。
何となく「老眼鏡シリーズ」になって来ましたが。
既製の老眼鏡と言うのは度数が「+1.00」「+1.50」「+2.00」と0.5刻みであります。一番キツイ度数は「+4.00」です。これ「+」ってくらいですから凸レンズです。+2.50以上になりますとレンズも分厚くなって来て気になります。そのためにレンズメーカーは薄型のレンズを開発している訳ですが高いのです。
その日は60くらいの女性が来店です。この方なら「+2.00」くらいか?
「まぁ、安いはね!一つ買っておこうかしら。最近、料理作る時に困るのよ」
「ハイ、いつもはどのくらいの度数を掛けておられます?」
「いつも?私、老眼って年寄り臭いから掛けた事が無いの」
その歳まで掛けないで暮らして来られたんだから・・・
お年の割には緩い「+1.00」くらいか?Oo。。(_ _))
でも掛けて頂いた様子では「+2.00」は必要。この度数はメガネが無いと新聞の字なんて見出ししか見えません。そこで「+2.00」をお勧めするのですが・・
そこまで行くのが大変なのです。
何たって老眼を買うのに最初から新聞の文字を見ません。適当に掛けては鏡ばかりみて姿を映しております。
「あの・・・見栄えはもちろん大事なのですが、先ずは度数を決めないと」
と言っても聞く耳持ちません。デザインの違う物を片っ端から掛けて行きます。
「お兄さん、これどう。これって顔が大きく見えない?こっちは、ちょっとカジュアルな感覚ね・・・。あら!この縁なし綺麗じゃない!」
「あのですね・・・先ず度数が・・・」
「そんなのどうでも良いのよ。これが似合うかしら・・・」
どうでも良いのか?Oo。。(_ _))
老眼鏡っていうのは「近用」と言うくらいでしてピッタシ合った度数では、
手元30cm〜50cmの範囲しか見えません。
手元+2.00で丁度の方なら+1.00くらいは遠くを見る時には、
裸眼で見るよりも良く見える場合があります。
鏡から離れて2mくらいの距離で見るもので、この方に合った「+2.00」ではぼやけて鏡に映った自分の姿が見えません。
「何、これ離れたら私の姿がぼやけるやん」
「あの・・近く用ですから」
「それ、あかんわ。」
「いやいや、あかんわと言われましても新聞が見えないと意味がないでしょう?」
「当たり前やないの?」(;_;)
もう一度「+2.00」を勧めるのですが・・・新聞を見て。
「やっぱり、これね!」
当然です!Oo。。(_ _))
でも、今度は鏡に近づいて横顔を映して。
「これって厚みが目立つわね・・・ダメだわ、こんなの」
と言うと、また鏡から離れて立ちます。
「やっぱりキツイのダメね」と緩い老眼を買っていった・・
しかし・・・手元がぼやけた状態で毎日どんな料理作ってるんだ?
一気読み次は「セール中のどたばた」へ。