セール中のどさくさ

「2006年6月17日」 

もうお店は引っ越したとはゆえ、まだまだダイエーで営業していた頃のお話が続きます。ある意味こちらでは笑い話が継続出来るのか不安でもありますが。それはなるようになるでしょう。

セール中といっても単にセールでは無く”完全店じまい”となると雰囲気は違おります。何たってもう無くなる訳ですから。

これはまた書きますが、閉店に向けて色んな要因が重なり(特に親父ですが)自分の店が何時閉められるのか自分でも分からない状況で今回の店じまいに至りました。この半年ほんと胃の調子が悪かったです、自分の店の事を自分で決められないストレスは強烈でした。

兎に角は”2006年5月末に決定”。決まれば話は早い!それに向けて邁進するのみ。本来は丑年ですから動きは鈍いのですが、事が決まってからの私の行動は周りなど引きずってでも自分のペースで走る性格です。

どたばたの閉店セールの開始ですから、チラシもありません。よってメーカーからの応援も無し、セールの為の仕入れも無し。つまり今ある在庫を売り切る事のみに集中します。えらいもので長くやってましたからチラシも無く”口コミ”のみで多数の方にご来店頂きセール期間1ヶ月という短い期間でほぼ全商品売り切りました。

最初の1週間は自然に口コミで忙しく、2週目〜3週目は中だるみ、想像通りです。朝一は決まってお客様が集中しますから更新どころでは無かったですが、午後からヒマになります、その時間を利用してたまに更新もしていましたが、その時の私の役目は”期間中キッチリで在庫を売り切る”です。

更新などしている場合ではありません、空いた時間は”営業”です。営業と言ってもダイエー店内をうろうろするのみ。場合によっては商店街をうろうろです。長いことやっていましたから顔は売れております。普段はそんな手は使えませんが何たって”もう最後”ですから。

ちょっと歩けば誰か得意さまに合おります。

「ああ!○○さん、こんにちわ〜!」

「あら?、ところでお兄さん店閉めるんだって?」

ほぉ〜ら来た!Oo。。(_ _))

「そうなんですよぉ〜、今セールしてまっせ!」

「長いことやってたのに、勿体ない何故閉めるの?」

「そんな事は店でゆっくりですわ!それよりも良い物が残ってる間に買い物に来てね!」

ものの30分もうろうろすれば10人くらいはゲット出来ます。

「○○さぁ〜ん、これ安いよ!買うといて!」

「ほんまや、他に掘り出し物ないの?」

「この目覚ましも安いでっせ!」

「ほんまや、ほなそれも頂こうかしら」

「ハイ、有り難うござおります。」

って具合で、○○さん帰り際に。

「わたし今日は靴下買いに来ただけやったのに、時計ばっかり買って靴下買われへんかったやんかぁ〜!」

「がははは!ええじゃ無いっすか!そんな事があっても、もう最後でっせ!」

そして、ある日はダイエー店内に知った顔が無いので商店街に営業。いるいる狭い町ですから半径100m内で歩けばいくらでも顔の知った人に出会おります。

「あばちゃぁ〜〜ん、もう店閉めるでぇ、また寄ってよ!」

「行く行く、友達連れて行くわね!」

「宜しくお願い、たのんまっせ!」

しばらく行くと、顔見知りのおじさんに出会おります。

「おっ!兄ちゃん店閉めるんやてな」

「そうなんですよ、良い物がある間に早く寄ってよ!」

「早速、今日行くで!」

「そうでっか、ありがとさんだす待ってまっせ!」

 

「去年、買った腕時計の調子が悪いからな!

店が閉まったら終わりや後でクレーム持って行くわ!」

何事も上手くは行かないものですね(;_;)

 

一気読み次は「セールのどたばた2」へ。