FENDI ラグ部ピン留め &HERMES電池交換
2018.6.5お預かりのFENDI ラグ部ピン留め &HERMES電池交換です。
最初は「FENDIのラグ部が抜ける」という内容で、ご質問でした。
その情報だけでは、最悪直らない場合は「返送のみの作業と、その返送送料が振り込まれるか?」という心配ができますお客様からしたら「直らないのに、振り込みが発生」ですから面白くないでしょう。
私の印象も悪くなるでしょうから「お断り対象」で断りました。
後日「エルメスの電池交換もついでに」という、ご依頼で受け付ける事に。2本届いたうちの1本。
ラグ部のピンが抜けるというご依頼ですが、直るかどうかは原因によります。
爪で引いただけで抜け落ちます。これはネジピンでは無く、差し込んであるのみ。
パイプが割れている訳でも無い。割れていたらお手上げですから接着するしか無いでしょう。
ピンは錆びている訳でも無く。
反対側も爪で引くと簡単に抜けます。
バックルの汚れからも、とりあえずブレスは洗浄しましょう。
ブレスとピンは外して洗浄します。
洗浄の間に、 HERMESの電池交換を行います。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス無垢バンドに三つ折れバックル。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
ケースの汚れを拭き取り電池格納部をチェックします。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
時間を合わせて電池交換完了です。
さてFENDIのブレスですが洗浄は完了。
ラグ部ピンのパイプ、この穴を締めて打ち込みます。
でも反対側が抜けます?このピンって「片方だけがキャップになっているのでは?」
よく見るとパイプが飛び出ており。キャップからパイプが抜けそうになっております。
外してみると想像通り。
再度、差し込んでみますと、やはりこれではキャップを付けてたら見た目は収まるでしょう。
パイプをかしめてキャップをしてみますが、結果は同じ事。
となると「純正パーツへの交換」しか対象法はありませんが部品が入手できる訳も無く。
(出来たら、ピンだけで5.000円くらいにはなると思われますが)
ピンを更に分解して洗浄し直します。
キャップを台に乗せて安定させて。
強力な接着剤を塗って打ち込みます。 これでも外れる場合はキャップ部分を
ブレスに直接接着してします。とう手段もありますが、外す時の事を考えたら無茶な作業でもあります。
これが、こちらで出来る精一杯の作業で1.000円ですが。
再度、外れる可能性もある作業です。
1.000円頂いて信用を無くす可能性が大なら、受付しない方がマシという事で、
こういうご依頼はお断りしております。
始めてこのページを読まれた方へ:
この作業で完璧に直った訳ではありませんからご注意ください。
メーカーへのご依頼が確実に直るという事をお伝えしておきます。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。