LONGINES L5.632.4
2017.2.16お預かりのLONGINES L5.632.4電池交換メンテナンスです。
「針の曲がり・針のズレ修正も」というご依頼ですからお断りしたご依頼ですが。
電池交換メンテナンスのみで構わないと言う事でお預かり。
文字盤の周辺が変色しておりますが、水滴が伝って変色か錆びている事になります。
竜頭と反対側は綺麗ですから、竜頭からの浸水でその辺りのみ影響が出ているでしょう。
ガラスのパッキンも黄ばんでおり、
プラスチックのパッキンが劣化(ひび割れの可能性もあり)、洗浄で流れ出す可能性さえあります。かといって「交換パーツはありません」。
ベルト調整もご依頼で「テープで留めてある」というご依頼も。
テープで固定の部分は「4コマ」。それでは
測ると15cmですから、子供かレディースサイズ。
子供が持つ時計とは思えず、兎に角もとのサイズを測ると19cm弱。
これでは一般成人としてもかなり大きな方になります。
バックルの汚れもチェックします。これは洗浄で綺麗になるでしょう。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
巻芯はサビで茶色に。そして粉が周辺に飛び散っておりますから
何かの衝撃で歯車部分に噛めば止まります。その前に動くのか?
先に電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。動きますが継続的には疑問。
「修理まではしない」というご依頼ですから、不動なら返却していたのですが
動いたので作業を進めます。
巻芯を抜いてみますが根本だけでは無く、結構先まで粉が付いてる。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。針の曲がりやズレは感じないですが。
ケースの内側もチェックして。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
バックルの留めネジですが、洗浄して分かりましたが潰れており。
これでは強い衝撃で簡単に抜け落ちます。落ちたら衝撃で錆びた粉が歯車部分に入り
「要・分解修理」状態になります。
2コマ外して一般男性サイズ。
防水機能は期待出来ませんが、衝撃も注意が必要です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。