WALTHAM DYNAX 電池交換メンテナンス

2019.6.3お預かりのWALTHAM DYNAX 電池交換メンテナンスです。この年代はクォーツというだけで高級品だった頃の物ですから作りもかなりシッカリして凝っております。

超硬質ケースにサファイアガラス、竜頭にはオニキスが施されております。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

サビも無く殆ど使う事も無く、かといって仕舞い込んだままの長期保管でもない綺麗な状態です。

バックルは三つ折れバックル。バックルには薄くサビが浮いており後で綺麗にします。

このブレスですが密な作りですから何度洗浄する事になるか。

先ずはブレスを外します。

裏蓋を開けるとケースのみになります。これはこのまま洗浄します。

問題はこちら側。裏蓋にムーブメントが収まっておりますがスペーサーの取り外り外しが厄介。というのも40年くらいは経っておりますから何が起きるか分からない。

黄色く見えるのは汚れでは無く、コーキング材のようなもので防水処理がされております。これは電池交換のみは行なわず、都度分解修理して高額になるお預かりで無ければここまでは出来ないでしょう。

裏蓋の内側もチェックします。

これがムーブメントで。

スペーサーの端々を見れば浸水があったことが分かりますがムーブメントには及んでおりません。

竜頭パイプはコーキングで固めてあります。

竜頭パイプの汚れもチェックして。

竜頭を抜いて留めネジを外して始めてスペーサーが外れます。ここまで無事にくれば後は問題無いでしょう。へばりついていたりで簡単には外れませんからかなりの手間が掛かります。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

竜頭パイプが通る部分も洗浄して綺麗になりました。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

スペーサーのみも洗浄して綺麗になりました。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

竜頭回りも綺麗に、ただコーキング処理は出来ませんから防水機能には注意が必要です。この年代のものを普通に普段用に使う事は考えられませんが湿気は大敵です。

ブレスも洗浄して綺麗になりました。ただ年代から洗浄すると金色の粉が浮いておりメッキが劣化して剥がれ始めているようです。まだ数回は洗浄したかったですがメッキハガレを避ける為に無理は出来ません。

写真よりも現物は結構見違えるレベルで綺麗になったところで。電池交換メンテナンス完了です。

 

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可