PULSAR GOLD 電池交換メンテナンス

2022.1.19お預かりのPULSAR GOLD 電池交換メンテナンスです。

ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。年代物ではありますがゴールドは初めてみました。

微調整位置をチェックします。

バックルの汚れもチェックします。またバックルには時間合わせ用の磁石が装着されております。

この磁石を紛失した固体が多い様ですが、これなら時間合わせは容易。

裏蓋はスクリューバック・リングで落とし蓋を固定する構造です。

ラグ部に当る部分やバネ棒の汚れもチェックします。

スクリューバック・リングを外します。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

電池格納部をチェクしますが液漏れか水滴が付いております。液漏れというか浸水でしょうか。電池を入れて動作確認してみますが。

デジタルの下半分しか表示しません。

上のプッシュボタンに関しては赤い点が点くだけ。

これが取り出した文字盤&ムーブメントですが浸水の疑い有りでしばらく、この状態で自然乾燥させるしか手段はありません。これ以上分解したりすると全く表示しなくなる可能性の方が大きい。

ケースの内側もチェックしますが異常は無く。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。電池格納部の水滴は乾いておりますが表示は変わらず。4・5日の猶予を頂いて気長に乾燥させるしかありません。ドライヤー等で急激な乾燥や熱風をあてると故障の原因になります。パッキンが硬化してパリパリですから交換しておきましょう。交換したからといって防水機能が復活したと思わない方が無難ですが。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

5日乾燥させてみましたが結果は同じ。

一応、表示はしますのでこのまま使っている間に正常動作することを願うしかないでしょう。

ブレスも洗浄して綺麗になりました。

更に一日、置いてみますが表示は変わりません。

バネ棒も洗浄して綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。表示していないように見えますがこれが通常の状態で。

プッシュボタンを押すと2秒ほど時間が点灯する構造です。こういう記事を見て「なんだ、時計屋のくせに直せないのか?そのまま完成とするのか?」とかご意見があるようですが。「受け付けて触ってトライしただけ有り難い」という発想が無い方は古い時計に関わらない方がよいでしょう。受け付ける事で信用を無くすので、殆どのお店が触ってもくれない事を理解してください。

 

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可