Grand Complication 電池交換
2019.6.17お預かりのGrand Complication 電池交換です。
2本届いたうちの1本。一本はウレタン・バンド外しがご依頼です。
「時間設定はご自身で」おいう事で助かります。おそらく酸化銀電池一個ですで、ゼロ位置合わせがモータードライブですから分からないのに無駄に動かせば電池の消耗が激しいです。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
ラグ部の汚れもチェックします。
裏蓋の裏側もチェックして。リセットは裏蓋を閉めてからでも行えます。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。プレートが貼り付けてありこのままでは電池に触れられません。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
ケースの汚れを拭き取り電池格納部をチェックします。
パッキンを外して劣化具合をチェックしますが異常は無し。
動作確認して時間だけ合わせておきます。
さてこちら、ベルト外し。
自動巻ムーブメントでシースルーバック。
ラグ部はバネ棒ではなくネジピンです。両サイドからネジ留めですがおそらく接着剤で固めてあります。
火であぶれば接着は溶かせますがそれではウレタン・バンドが溶けます。これは力ずくでネジを回すしかありませんが、両方からドライバーを当てて回すのですが力が入らない。
ドライバー1本お釈迦になりましたから、かなりの力が必要で。
これは嫁の応援も借りて20分掛けて何とかネジを回す事が出来ました。
バンドを外して完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手可能、それだけの理由です」
更に普通のOリング形状ですから既製品でも太さ・径が近ければ合わせる事が可能です。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手不可です。
よって殆どの電池交換では元のパッキンを再利用する事になります。
また「竜頭のパッキン」もですが、劣化していたとしても放置となります。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出る場合「ムーブメント交換」対応が可能です。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出た場合「分解修理等、対応不可」です。
(2016年現在)