CITIZEN Paul Smith 5eyes F335-H30750 CK
2017.2.23お預かりのCITIZEN Paul Smith 5eyes F335-H30750 CK電池交換です。
ガラスの曇が気になりますがご依頼は「電池交換のみ(洗浄なし)1.550円コース」。
6本届いたうちの1本。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
スクリューバックを回しますが90°くらい回せばストップしてしまいました。
たまたま6本のうち最初に作業したので、油を注して他の5本の時計が終わるまで待ちます。
何度もスクリューバックの回転方向を前後しながら何とか開きました。
というのも指に伝わる感覚が、サビで一部が固着し、錆びた粉が
ネジ切りの溝に噛んで回転しないパターンでした。
これの原因は「パッキンが装着されて居らずねじ切り部分が全、まっ茶に錆びた」パターン。
あとこういうパターンで、起こり得るのはパッキンが溶けて裏蓋とケース間で接着剤の役目をしているパターン。
あと最悪のパターンはネジを食い違わせたまま、怪力で締め込んだスクリューバック。
これはかなり手強い。
裏蓋の裏側もチェックして。
どうも裏蓋の締め付けがキツ過ぎて、パッキンが押しつぶされ。
切れた箇所に水分が溜まって錆びていた様です。
写真から感じるパターンは、前回の電池交換でパッキンが切れており。
しかし平パッキンの特殊なもので交換パーツが無く。
切れたパッキンの切れた部分を接着剤で裏蓋に接着してから
裏蓋を閉めるパターンですが、こうなると現実は何であったか分かりにくい。
裏蓋を開けるとスペーサーが電池を覆っております。
これは電池交換のみ(洗浄なし)1.550円コースでは無く
「リチュウムの電池交換のみ2.100円コース」になります。
こちらケース側ですがサビが凄い。
手作業でケースの汚れを拭き取り電池格納部をチェックします。
この電池はSEIKO純正でしか持って無く。2.500円ですがこうなるともう
「電池交換&洗浄3.100円コース」も変わりませんからコース変更。
電池を外すと絶縁フィルムに液漏れでは無く、ベットリ粘着質の物が?
裏側にもありますから外して両面、アルコールで拭き取ります。
勿論、電池格納部も拭きますが動くのか?
洗浄の前に動作確認。
平パッキンはありませんから、普通のダイバー用の太いパッキンで代用出来る物があったのでこれにします。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。このサビをワイヤーブラシで擦って洗浄しないと
裏蓋のスクリューバックが閉まらないと思おります。
黒い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。
これも拭き取りに綿棒が滑りませんからただの湿気では無いようです。
やはり洗浄するしか無いでしょう。
バックルの汚れもありますしね。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。ガラスもキュッキュッ!と綺麗に。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
絶縁フィルムも戻して。
電池を入れて動作確認。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
普通のパッキンで代用です。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
ガラスの曇りもスッキリしたところで。
時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。運針はメカ風に動くクォーツです。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手可能、それだけの理由です」
更に普通のOリング形状ですから既製品でも太さ・径が近ければ合わせる事が可能です。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手不可です。
よって殆どの電池交換では元のパッキンを再利用する事になります。
また「竜頭のパッキン」もですが、劣化していたとしても放置となります。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出る場合「ムーブメント交換」対応が可能です。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出た場合「分解修理等、対応不可」です。
(2016年現在)