SEIKO Chronograph 7T42-7A10 電池交換メンテナンス
2018.4.2お預かりのSEIKO Chronograph 7T42-7A10 電池交換メンテナンスです。
竜頭とプッシュボタンの動きをチェックして。
チタン板巻きバンドに三つ折れバックル。
微調整位置をチェックします。バックルからバネ棒を外したいですが伸縮しません。
ラグ部のバネ棒で外します。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。アラームの共鳴板が浮いておりますので洗浄で外れるかもしれません。
裏蓋を開けるとスペーサーがムーブメントを覆っています。
内部は綺麗な状態ですが乾燥しきった感じです。
作業の前に電池を入れて動作確認。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
目盛リングがあるのでそのまま洗浄が出来ません。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
裏蓋を閉めてまるごと洗浄して浸水が無いかチェックします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して動作確認ですが動いていない?
ストップウォッチは動いておりますが針回しが出来ないので秒針が動かない。
どうやらムーブメント取り出しによる竜頭の抜き差しの時に、内部で連動する歯車に何か不具合が起こった感じですが、このムーブメント分解が出来ない構造。
これは諦めるしかありません。洗浄無しコースで電池交換のみなら普通に動いて使えたでしょう。動作確認してからの作業だけに罪悪感を感じますが、かといって修復も出来ない状況でもあります。
裏蓋も洗浄して綺麗になりましたが更に浮いており剥がれ落ちる寸前ですから。
接着しなおしと、触ればサクサク状態だったのかパラパラと割れていきます。
内部が乾燥しきっているのか、脆くなっております。この裏蓋パッキンも乾燥して硬化しており交換が必要ですが、交換用の平パッキンは持ち合わせていない。
洗浄したブレスですがエアーを噴いても汚れも出なくなり洗浄完了と思っておりましたが
机の上に落とすと黒い乾燥した粉(汚れ)がパラパラと落ちます。
コマの内部で汚れが乾燥しきって固着しておりますね・・・もう一度洗浄して起きましょう。
ブレスは洗浄して綺麗になりました。
これでは電池交換で動いても少しの衝撃で止まった可能性もあります。しかい、この乾燥の仕方は防湿庫なのか?湿気は大敵の時計ですが、乾燥し過ぎるのも良く無いという状態です。
今回の費用は返送送料のみとなります。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。