SEIKO Chronograph 7A28-701A 電池交換メンテナンス

2017.7.13お預かりのSEIKO Chronograph 7A28-701A 電池交換メンテナンスです。
もうこのモデルは電池交換では動かない個体が殆ど。

しかもプッシュボタンは全てが鈍い。押して利かすにはかなり力が必要です。

ステンレス無垢バンドに三つ折れバックル。

微調整位置をチェックします。おや?

バネ棒が分からずめくって外そうとした痕跡。

ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。歪みは叩いて修正。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。平パッキンが伸びておりますが交換パーツは存在しません。

これがムーブメントですが、もう分解修理の対応は不可です。
電池が入っていない。これは「電池交換では不動」という証。
試しに電池を入れて見ますが反応もしません。

強制運針器に掛けてもピクリともせず。これは返却するしかない。

折角、電池はいれたので「クォーツ・パルス」だけは見ておこうと乗せると
反応している!しかし強制運針器では不動。歯車が見えるところまで分解も出来ない。
裏技的ですが、強制運針させてみても反応無し。
電池はテストとはゆえ一度入れた物は廃棄しますから
慌てて取り出さなくても。
諦めてそのまま風呂に入って、寝る前にみてみると秒針が動いている。
時間を合わせて一昼夜置いてみます。

翌朝までは動かないと思って居たら翌日、5分遅れで動作しております。

それならと洗浄作業を進めます。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの内側もチェックして。内部にサビも無く。

目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。

よって裏蓋を閉めてまるごと洗浄して浸水が無いかチェックします。

そしももう一度、動作確認。時間が合っている事を確認してプッシュボタンの清掃。

3つのプッシュボタン全て外して汚れを落として、グリスアップ。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたので電池格納部をチェクします。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

全体的にツヤが出て綺麗に。

プッシュボタンもサクサク動くようになって、ゼロ位置合わせも確認します。
これで動いてしまうのが昔のムーブメント。
当面はなるべく腕に付けて、時計が暖まる様にして頂きましょう。
プッシュボタンを清掃したので、防水機能はアテに出来ないですから
注意しながら使用してください。
プッシュボタンを交換と、裏蓋パッキンが交換出来れば防水機能は復活しますが
もう部品が存在しません。

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可