SEIKO Chronograph SUS 7T32-9000 電池交換メンテナンス
2017.9.25お預かりのSEIKO Chronograph SUS 7T32-9000 電池交換メンテナンスです。
段ボールを器用にくりぬいた梱包はレターパック仕様。
2本届いたうちの1本。
先に、こちら自動巻ですが「ガラスの曇り取り」がご依頼です。
これだけ曇れば気になります。
裏蓋はロレックス風ですが。まずロレックスのオープナーが合うか?
次に、合ったとしても普通の力で開くか?(回るか?)。
というのも錆び付いていたりしたら、本物のロレックスのオープナーを壊します。
そして「ムーブメント取り出し」が出来るかどうか?
スクリューバックは問題無く開きました。というか軽く締まっており。これでは湿気の侵入も仕方が無い。
これがムーブメントですが、このムーブメントは?
初のご依頼の方なら、即中止。ですがリピータ様なのでご依頼に答えてみましょう。
こちテンプ側。軽くおしどりを突いてみます。突いてバネで戻らない様なら
竜頭を元に戻せなくなりますから触れません。
バネは効いており、ソッと押して抜きます。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
黒い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して。竜頭を差し込みますがストッパーが効かない。
ねじ込み竜頭ですから、ネジ込めば一応は留まりますが。
ネジを緩めると抜けます。
この状態は私では修復不可で、修理センターさん送って受けて頂けるか微妙です。
偽物・コピー物では無いですから「受付不可」ではありません。
ただ外観は重厚なステンレス無垢ですが、ムーブメントの金属は柔らかい。
あちらのネジを緩めたら、こちらが曲がり。曲がりを修正したら他が外れ。
収拾がつかなくなる恐れがあるムーブメントです。
2017年現在、このモデルは受付不可です。このモデル電池交換のみなら簡単で受けますが。
ムーブメント取り出しとなると針が外れたり厄介。作りがムーブメント取り出し作業を前提では無い気がします。それに、プラス「経験劣化」もありますから。
かといって先の、怪しげな自動巻よりは丈夫です。
竜頭の動きをチェックして。
バックルの汚れもチェックします。
噛み合わせが浮いておりますから、後で修整します。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
パッキンは伸びておりますが平パッキンは持ち合わせが無いので再利用になります。
これがムーブメントで。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。
裏蓋を閉めてまるごと洗浄し、浸水が無いかチェックします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
バックルの噛み合わせも修正。
時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。
自動巻が費用が頂けない状況になり、編集の手間も簡素にするために同ページの紹介となりました。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。