SEIKO DIVER 6548-6000 電池交換メンテナンス
2020.9.29お預かりのSEIKO DIVER 6548-6000 電池交換メンテナンスです。
この文字盤のサビと言うかカビというか?除去のご依頼もですが
これは触るとろくな事が無いので触らない方が無難。
竜頭の動きをチェックして。
それにしても凄いですね・・・また錆が浮いておりこれなら削る事は可能か?
ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。
微調整位置の場所がずれております。
外して見ればバネ棒が錆びており交換します。
弓環の汚れもチェックします。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っています。
これがムーブメントですが以外に綺麗な状態。
巻芯も錆びておりますね・・・この程度は洗浄で綺麗になるでしょう。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。夜光は触ればボロボロと落ちるでしょう。
ケースの内側もチェックしますがやはり錆びた粉が散っております。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
文字盤の錆や夜光を触るとこうなります。もっとも触るだけでこうはなりませんが。
綺麗にしようとすればこうなります。この粉が文字盤に染みこむ前に除去します。
簡単に刷毛で創始しますが、綺麗には落ちません。これを「もう少し」と触っていると取り返しの付かない結果になるので引き際の判断が難しい。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。
ぱっと見は綺麗になりました。
ブレスも洗浄して綺麗になりました。
微調整位置のもう片方側も外してみれば錆びており。バネ棒は交換します。
ところが専用バネ棒では無いので。
穴から突き出てきます。これは削って高さを合わせるしかありません。
皮膚に引っかからない程度になればOKとします。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。