SEIKO Brightz 7J21-0AC0 クロノグラフ電池交換メンテナンス
2017.3.15お預かりのSEIKO Brightz 7J21-0AC0 クロノグラフ電池交換メンテナンスです。
竜頭とプッシュボタンの動きをチェックして。プッシュボタンが固着して動かないと症状も。
チタン無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。
微調整位置をチェックします。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
このプッシュボタンが動きません。
裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
巻芯やプッシュボタンのシャフトにサビは見られず。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
さてプッシュボタンですが、裏側から見てもサビは見られず。
プッシュボタンにキズがあるのは、何かで引き出そうと試みた形跡からも固着ですが。
プッシュボタンを写真でいう、上下に動かすと動きますから
押し込まれた状態のままの固着。
ストッパーを外して、裏側から押し出せば簡単に動きました。
ただ、ここから突き出そうと細い工具で突いても不動です。
よってプッシュボタンを工具で摘まんで、外から引き抜きます。
抜けたと思えば頭だけ外れました。これってシャフト部分と一体物と思っておりましたがBrightzともなれば、組み立ててあるようです。
プッシュボタンは抜けましたが中のシャフトが残ったまま。
引き抜いて見てもサビは無く。グリス切れでゴム・パッキンが固着していた様です。
このまま洗浄します。
プッシュボタンの穴をチェックしますが、サビはありません。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
洗浄して、ここまでは綺麗に。
本来はプッシュボタンごとの交換が必須ですが組み立てます。
プッシュボタンも洗浄して綺麗になりました。これは強力な接着剤で付けるしかありません。本来は「プッシュボタン交換」が正しい対応でしょう。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
全体的にツヤが出て綺麗に。
プッシュボタンを直したのでゼロ位置合わせもサクサク。
時間を合わせて・・・・おっと!ベルト調整もご依頼でした。
長い方の「2コマ」を、短い方に移動させる。というご依頼。
先ず、長い方から2コマ外して。(Cリングピンですから素人さんには難しい)
短い方へ移動。
時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。