SEIKO 7820-5030 電池交換メンテナンス

2021.8.12お預かりのSEIKO 7820-5030 電池交換メンテナンスです。
2010年ですから11年前にもお預かりで11年振り。その時は確か洗浄コースのご依頼でしたが請求金額の記録からおそらく「分解修理」でのお預かりになったかと。

竜頭の動きをチェックして。

メッシュバンドのスライド・バックル。ケース一体式のブレス構造ですから「DOLCE」並みなのですがまだDOLCEのブランドが無かった頃で「シャリオでありながら50.000円」位した当時の物です。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。11年前の状態と同じで非常に奇麗な状態。非常に神経を使いながら使用されていた形跡。固有番号から「1988年製」か?

裏蓋の裏側もチェックします。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。針やインデックスに湿気の痕跡があります。後で可能な限りで拭き取りますが普通はやらない作業。と言うのも触らぬ神に・・・・という作業ですから。

ケースの内側もチェックします。非常に奇麗な状態で浸水の痕跡も無し。

洗浄すると洗浄液が真っ黒に。密な分、この11年の汚れが染みこんでおります。

何度、洗浄し直したか分からない感じですがエアーを吹くとまだ汚れが。こうなると持久戦。回数など数えません、汚れが出なくなるまで繰り返しますが忙しい時は無理な話。またこの時代の物なのでメッキも丈夫。今の物では、このくらい何度も洗浄し直すと表面のツヤが薄くなったり、白くなったりします。洗浄からも当時のものつくりの良さが分かります。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻します。

ブレスも汚れが出なくなり、見た目にもツヤが出ました。問題は針の曇り取りでホゾが経年劣化で甘くなっており。拭いて締め直しましたが。針が沈み込み、干渉し。逆に反らせたりで干渉の解消」。こういう作業はゼンマイ時計の分解修理が出来る職人さんの方が上手ですが。針のホゾ調整だけなどやってくれる所も無いでしょう。私の出来る範囲で干渉を解消しておきました。

ブレスにもツヤが出て、電池交換メンテナンス完了です。それでも針とインデックスの干渉で何度か止まっており。その度にムーブメント取り出しで針を調整ですから、そろそろ限界の時期ですか。針と軸を交換出来れば良いですが、もう部品が無いですし。それだけやってくれる職人さんは居ないでしょう。分解修理で費用が数万円のついでなら受けてくれる所もあるでしょう。今回は「電池交換&洗浄3.100円コース」のみですから「3.100円+送料」のご請求になります。

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可