LORD QUARTZ 7852-5000 電池交換メンテナンス
2021.4.26お預かりのLORD QUARTZ 7852-5000 電池交換メンテナンスです。
「文字盤のホコリの除去」もご依頼ですが、これはホコリというかシミですね。
竜頭の動きをチェックして。
メッシュバンドの三つ折れバックル。ブレスは交換するので洗浄不要ということです。
微調整位置をチェックします。
ラグ部のバネ棒も洗浄します。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
ラグ部の汚れもチェックしますが非常に綺麗な状態。
反対側も。
ケースの内側もチェックしますがサビが浮いており、汚れも溜まっておりますから外観だけが磨き込まれた状態です。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
結構なサビですが洗浄で綺麗になるでしょう。
反対側もチェックして。
竜頭の裏側の汚れをチェックします。
裏蓋ケースから取り出した、文字盤&ムーブ。
これがムーブメントで。
ムーブメントは綺麗な状態です。
裏蓋ケースの内側もチェックしますが綺麗です。
電池蓋は問題無く開きましたが軽過ぎ。つまりはパッキンが劣化状態です。ただ交換用の代替えが無く。外せば割れるでしょうから触らないようにします。
裏蓋ケースの汚れもチェックします。
ケースのサビが文字盤上に落ちた物は除去できます。染みこんだものは難しい。一応、文字盤用のブラシで擦ってみますがシミまでは無理。ただこの頃のザラザラの文字盤は意外に塗装はシッカリしており。また塗料が浮いていないので結構、擦ってみましたがあまり変わり映えはしません。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
裏蓋ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。パッキンが外れないか不安でしたがこびり付いて密着しております。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
文字盤&ムーブを裏蓋ケースにセットして竜頭の装着。
文字盤パッキンを戻します。特殊パッキンは代替えも有りませんから扱いは慎重に。ただ当時の高級品ですから、パッキンの弾力もあり素材の良さが伺えます。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
バネ棒も洗浄して綺麗になったところで。
ブレスは取り付けずに発送となりました。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。