SEIKO Chronos 9021-5220 電池交換メンテナンス

2018.3.29お預かりのSEIKO Chronos 9021-5220 電池交換メンテナンスです。

文字盤にシミが見えますが、これは拭き取りも修復も不可です。プラスガラスも小傷で磨りガラスぽくなっており余計に曇って見えます。

竜頭の動きをチェックして。

ステンレス無垢バンドに薄型のスライドバックルは当時はやったタイプ。
スライドでこのしなやかさは当時の作りならでは。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。パッキンが硬化しております。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。湿気の痕跡はありませんが全体的にくすんでおります。
年代からは仕方がないでしょう。

古い時計だけに作業の前に電池を入れて動作確認は必須。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

バネ棒にサビが見えますが洗浄で綺麗になるでしょう。

ケースの内側もチェックして。

ラグ部の汚れからブレスの洗浄が大変であることが分かります。

バックルも外して洗浄します。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。パッキンはご覧のように硬化して割れましたので交換します。

パッキンは交換してシリコン塗布をし裏蓋に戻し

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ブレスは何度か洗浄してやっと汚れが出ないようになりました。

バネ棒も洗浄して綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可