SEIKO GrandQUARTZ 9943-5020 電池交換メンテナンス

2021.10.23お預かりのSEIKO GrandQUARTZ 9943-5020 電池交換メンテナンスです。

竜頭の動きをチェックして。

ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。

ラグ部のバネ棒を外して洗浄します。

ラグ部の汚れもチェックします。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。電池蓋が開けられるか?その前にはめ込みタイプの裏蓋が開くかどうかですが、サビで固着状態ですから動きません。

ベゼルを外してみますがムーブメント取り出しは難しい。分解修理では無いですから。この汚れは洗浄でも落ちにくいので開けたついでに汚れは拭き取り再度装着します。

形見ということで傷つけてもと。もう諦めて電池蓋から電池交換のみ。そう思った時にパカッ!と浮き上がりました。見たところサビは大した事は無いが?

なるほど・・バネが充部分のサビが凄い。外して置いただけでこの錆びた粉。

凹んだ部分にサビが溜まっており浸水して湿気が溜まっていたものと。

これだけのサビが出て来ます。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

パッキンを外して劣化具合をチェックしますが’異常は無し。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

蓋の内側もチェックしますが意外に綺麗な状態。ただバネの部分の溝は錆びております。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。綺麗なムーブメントですね。ダメージもありません。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。バネの部分を後学のために残しておきます。

重厚な作りですが現代では考えられない作りです。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

バネが収まる凹みも洗浄して綺麗になりました。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

電池蓋のパッキンですが硬化しており。外せば割れて戻せなくなりますからそのまま触らぬ神に。洗浄しても外れませんから一体化しております。

パッキンにシリコン塗布をして文字盤に戻し。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ブレスごと洗浄でバネ棒も綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可