SEIKO Hi-Brid H601-5070 電池交換メンテナンス
2020.5.4お預かりのSEIKO Hi-Brid H601-5070 電池交換メンテナンスです。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。
バックルの汚れもチェックします。要洗浄といった感じです。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
パッキンを外して劣化具合をチェックしますが硬化してパリパリ。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の動きをチェックして。
竜頭パイプも、チェックします。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースを丸ごと洗浄したいですが、白いプラスチックの文字盤が外せない構造。ガラスを外せば簡単に外れますが、このガラス変形物ですから、パッキンの形状も変形もので、外しても入れるときにパッキンがよれたら、お手上げになりますから、リスクは避けガラスの脱着までは、行いません。
パッキンですが専用はありませんし、入手も不可ですが。似た様なパッキンで交換します。
竜頭をセットスして洗浄しましたが湿気は入ります。竜頭パッキンは「竜頭ごとの交換」となるので対応は不可です。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
ところがプッシュボタンの動きが悪く、外して見ると汚れが詰まっております。
これでは動きませんから、汚れを除去します。
プッシュボタンとバネは洗浄して綺麗になりました。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。電池を入れて動作確認ですが不動。諦めて一旦休憩として1時間、電池を外そうとみて驚き。
なんと表示しております。またアナログも動き出している。ただ表示が薄く、アナログは引きずる様な動き。
4時間ほど放置してみましたが、液晶の濃さは変わらず。アナログの運針はシッカリしてきました。
全体的にツヤが出て綺麗に。
ブレスも洗浄して綺麗になったところで。
バックルの噛み合わせが浮いておりますので修整します。
バネ棒も洗浄して綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス&プッシュボタン修理完了です。プッシュボタンの操作で時間合わせも問題無くなりました。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。