SilverWave 7121-7030 電池交換メンテナンス
2017.4.15お預かりのSilverWave 7121-7030 電池交換メンテナンスです。
竜頭の裏側の汚れをチェックして。
ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。
微調整位置をチェックします。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
バネ棒も洗浄して綺麗に。
裏蓋には格闘の痕跡がみられます。
ラグ部の汚れや裏蓋の裏側もチェックして。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
パッキンを外しますが、サビでケースに固着。剥がすようにして外しましたが切れる事も無く。平パッキンですから切れたら、普通の丸パッキンの交換するしかありません。
このケースのサビは落としておかないと動いても錆びた粉が歯車に落ちれば止まるでしょう。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
サビを削り落とします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
電池を入れて動作確認ですが不動ですから、クォーツ・パルスを確認して。
強制運針器で回してみますが不動。
もう分解修理までは対応出来ませんから、歯車を摘まんで強制的に歯車を回します。
そして、この強制運針器で2・3分は回して馴染ませて。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。
全体的にツヤが出て綺麗になりました。
ブレスも洗浄して綺麗に。数十年分の汚れで洗浄液は真っ黒に。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。が数時間で止まっており。
止まる度に竜頭を引いて戻せば動き出しますから望みはあるでしょう。
同じ作業何度か行いましたが、仕事を終えるまえにプチプチのくるんで
保温効果を狙おります。
翌朝、時間は合っておりました!
発送時もこうやって、本体をプチプチで巻いて冷やさないようにします。
分解修理したら改善致しますが、数日後でも保証は出来ませんから
強制的に動かすのが精一杯です。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。